MDR-EX800STをNW-ZX2用の4芯4極プラグ仕様にしてみた(HiFiMAN結線準拠)
連休が終わってしまうorz
その連休最後の…というわけじゃないんですが工作してました。
MDR-EX800STをNW-ZX2で使うために通常の3極プラグから4芯4極プラグ仕様に変更しようという試み。
前から考えてはいたんですが、なかなか踏ん切りがつかず。
寄り道でiDSD nanoを買ってしまったりもしたんですが、「DAPを積極的に使いたいというのは、その構成から出る音を楽しんでこそ。外部DACやポータブルアンプを接続して…なんて消極的な逃げだ!」という思考に至り、ZX2に積極的に向き合うか…ということで、思い立ったが何とかというわけで買い物してしまいました。
…はい、新品のEX800STとMUC-S30UM1です。
本当だったらMUC-S12SM1が欲しかったのですが、残念ながらどこも品切れで…入荷されるまで待っても良かったんですが、もう連休中に作業して連休明けの通勤で使いたい!ということで、ちょい高いんですがMUC-S30UM1の方を買ってしまいました。
orz
以前、MDR-CD900STを4芯4極化したときに使ったケーブルと同じです。MDR-1Aのアップグレード用ケーブルです。プラグ部分が加工済みなので非常に重宝します。ケーブル自体の質も良いし。そこそこのお値段するだけのことはあります。他にもあるだろう…って、上を見たらきりがないですけどね(苦笑)。
今回はこれの片方の、L字3極プラグ側も欲しかったのでMUC-S12M1狙いってのもあったんですが、手に入らないならしょうがない、というわけです。
さて、とりあえずケーブルをカットする前に、EX800STの標準でのピンアサインを確認しておきましょうか。
ケーブルからドライバーユニットを外すと、端子はこうなってます。右と左で対象なんですが、調べてみたピンアサインはこちら。
文章で説明するよりも図の方がわかりやすいだろうということで、こうしてみました。
テスターで導通確認して、各GNDも当たり前だけどつながってる状態。
EX800STもS30UM1も買ってきたばかりなんですが、当然そのまま使う気はないので、それぞれ必要なところからカットします。…EX800STだけは、切り取る前に一応動作を確認してます。
で、プラグつきケーブル側は、テキトウなところで切断します。長さはお好みでってわけです。わたしはイヤホンのドライバーユニットからプラグの先端までで、おおよそで90~95cm程度になるようにカットしました。CD900STのときもそのくらいで作ったんですが、インドア・アウトドアともに、このくらいあれば十分かつ使いやすかったので。ZX2自体はネックストラップ運用という理由も大きいんですけどね。
プラグつきケーブル側の配線はこうなってます。プラグ先端とケーブルでそれぞれ導通を確認し、先端の4極プラグからHiFiMAN準拠でドライバー側へ結線する場合はこんな感じです。これが4極プラグをMDR-1Aに接続するということだと、L-とR-が逆になるんですが、その話はさておいて。
HiFiMAN用バランス及びZX2での4極プラグのピンアサインはこれです。
図のフォントはそれぞれのケーブルの色にあわせてあります。
ZX2の場合はL-もR-もGNDなので本来ならどちらに接続されてもいいはずなんですが、メーカー想定通りの結線にしておかないと定位感が出ずふわふわした感じの音になったり、音像がはっきりしなくなるなどの問題が出ます。
具体的にはプラグ先端からLRLRで後ろ二つがマイナス(もしくはGND)と覚えておけば、そこから結線するときに意外と楽かもです。
テスターで確認するくらい誰でもできるかと思いますので。
EX800ST側は、ケーブルが分岐しているところの根元で切断します。
それぞれ被膜を剥いてケーブルを出すんですが、特にEX800ST側のリッツ線つらい…当然だけど一応プラスマイナス分かれてますが、えらい細い線が繊維と一緒に入ってるので、ケーブルと繊維を分けてそれぞれの極に分離するのが大変…そして、繊維を除去できたら、ハンダをのせずにプラグつきケーブル側とイヤホン側のケーブルを撚りあわせて(寄り合わせる前に迎えハンダ等やらない方がいいです)、それから軽くハンダ付けして、イヤホン側とプラグ側のそれぞれの端子がちゃんと導通していることを確認したら、各チャンネルを絶縁、熱収縮チューブ等で加工して固めて完成です。
出来上がりがこれ。
簡単にやったように書いてますが、わたしが不器用なのでめちゃめちゃ時間がかかってます。
orz
仕上がりもあんまり綺麗じゃないですが、そこは言いっこなしってことでひとつ。
素のEX800STとの比較は、あたりまえですがZX2に接続したときは3極のものよりも、おかしな…気持ち悪くなったり、頭痛いなーという感覚がかなり軽減されます。あと、ケーブル変えた効果として、性格はほぼそのままで、分解能などが向上する感じで。ここらはEX800STにEX1000のケーブルを付けて…というのをやったときとは全然違って、ありがたいですね。あれだと性格まで変わっちゃうので。ソニーの松尾氏からも「あれらのケーブル交換可能なEXシリーズはケーブル込みで音のバランスを取ってある」という話を先日Just earの試聴の場で伺うことができましたし(…ということはこの工作も、邪道ではあるんですよね)。
ひとまず完成ということで、出来上がったのが深夜だったこともあり、一人でえらい盛り上がって楽しい楽しいって言ってたり(ダメ人間…早く寝ろ)。
あらためて。
素のEX800STとの比較では、音質的には若干硬質になるんですが、低中高といった音のバランスはほぼそのままで描写力等々が向上するので、結構楽しい感じです。
このケーブルをEX1000につけると、また感想が変わるんじゃないかなあ?という気もします。個人的にはEX1000のケーブルよりもこっちのが音としては好みですね。もしかしたら、このケーブルでEX1000を…という運用もありかもです(やらないですが)。それだけEX1000の性能や性格がケーブルにも支えられてるということでもあると思うんですけど。
…というわけで、かなり良い感じです。
こんなことならもっと早くやっておけばよかった。
これでようやくZX2単体で、本体の良さを活かして楽しめるというものです。
もっとも、根本的解決ではないんですけどね(4極接続でも違和感が…という説についてもわたしは否定的ではない方なので。ときどきそういう鳴り方してるなって感じることありますし)、でも、普通に3極プラグのイヤホンで聞いたり、スマホ用マイクケーブルで使っていて、不意打ちで頭痛い!って感覚を食らうよりは、かなりマシになったんじゃないか?と思っています。
ていうか、iDSD nanoが、使われない子になってしまった…どうしよう。
家でも外でも使わないしなぁ…うーん。
…ドナドナかorz
これでZX2の4極起因でと言われている違和感を回避することがある程度は可能です。
一番望ましいのは、ソニー側でZX2を詳しく調査された上でリビジョン変更での修正対応がかかるか(有償でも構わないです)、次回以降の機種でこの点が改善されてくれれば…なのですが。
ベストなのはリビジョン変更による改修対応ですが。
いずれにしても、ZX2を積極的に使っていこうという点では、4極化はしておいた方がいいと思います、という話でした。
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