モバイルオーディオの究極の音質を目指して作られたウォークマン・NW-ZX2(追記分)
おはよす。
前回からだいぶ経過してしまい、追記するつもりでしたが、分けました。
後半いきます。
検索等でここに引っかかった方は、重複する内容もありますが、前回分から目を通していただけると幸いです。
ではまず、前回載せてなかったものから。
転送速度ですが、おおむね9MB/s程度で、内蔵メモリもSDも大差ありませんでした。
状況によっては11MB/sくらいを叩きだしたりすることもありましたが、転送するファイルのサイズや転送する量である程度変化するようです。
ポータブルCDプレーヤーとの比較ですが、ZX1のとき同様にD-NE920で行いました。
ZX1のときはNE920よりも若干もやみたいなものが音にまとわりついていると感じていましたが、ZX2はそれが晴れて見通しもよくなり、NE920にも引けを取らない、むしろようやくポータブルCDを上回る音を獲得できています。
やはりZX1の場合は、サンプリングレート変換がガンだったんだなとわかる結果ですね。
44.1kHz用のクロックを搭載したことがしっかり効果として出ているんじゃないかと。
すばらしいです。
どれを聞いても楽しい、ニヤニヤしてしまう…というのはあります。
イヤホンもMDR-EX800STがわたし個人としてはベストマッチな感じですが、MDR-EX1000でも低音薄い感はありますがこれはこれでいいし、ヘッドホンでMDR-CD900STをMDR-1Aのケーブルを使用して4芯極化したものを使って、なお気持ちいい感じです。
一応改めて書きますが、ピンアサインはプラグの先端から『L/R/L(GND)/R(GND)』で正解です、名古屋でのトークショーで確認済みです…ただし、メーカーオフィシャルの回答としては一般的に出回っている4極プラグの仕様が長さ等がまちまちのため基本的には3極接続を推奨して、ピンアサインは非公表を貫くそうなので、趣味として個人で4極で接続して聞いてもらう分にはおk、ということだそうですので、4極接続で聞かれる方はそこは自己責任でお願いします、とも語られていました。
あー…これは一応名古屋行ってきたよーっていう写真で(苦笑)。この時の写真はショーは撮影NGなんでアレですが、いっぱい撮ってきてるのと、トークショーの件はまた別エントリーでぼちぼち書きます。
試聴は当然全エフェクトやイコライザーはOFFです。ここまでのクオリティのプレーヤーでそういうものを使うこと自体がもったいないと思ってしまいます。ONにするとあからさまに劣化するし…遊びの範囲でいろんなエフェクトを試したりするのはありなんですけど、普通に音楽を聞くなら、各エフェクト類はOFFの方がいいです。
音色そのもののディテールもわかる描写で、それも嫌味がなく自然に出てくるのが聞いていて気持ちいいです。
無理して良い音を作ろうとしているのではなく、素直にスッと出てくるのが良い感じ。
アナログ的な工夫がしっかり効いてきているんだと思います。
何かと物議を醸している高音質SD、SR-64HXAも試してみてます。
いくつかのSDカードを使ったり、他のプレーヤー(HM-602 Slim)でも試してみてますが、面白かったのは、それぞれやっぱり音は変わりますよってこと。勘違いするといけないのは、要は通常手に入る安いSDだとノイズ対策等がそれほどでもないので、実際には機器内蔵のメモリよりも音質は劣化してますよってこと。で、SR-64HXAは、そのあたりを対策しているので劣化の度合いが少ないですよって話です。このSDを使ったからといって魔法のように音質が良くなるわけではないんですが、実際には比較試聴してわかるレベルですね。当然、ブラインドでわかるレベル。SR-64HXAとその他SD比較、SanDiskUltra64GBは悪くないけど音場が窮屈、東芝4GBはバランスはいいし音場もそこそこだけど音が軽く、なんかコシがない。比べると結局やっぱりHXAに落ち着く。SR-64HXAをHM-602 Slimで…やっぱりHXAだとクリアでした、それ以外はくもってるというか窮屈な感じ。あとアダプタはテキトウに手近にあったKingstonのが付属のよりクリアだったというオチが…。アダプタでも音質に変化が出るってことですね。
ZX2を使っているなら、SR-64HXAを載せていて良いんじゃないかと。SR-64HXAは他のSDと比較した中で一番スッキリと聞けたので理屈と実際も合ってると思われます。オカルト扱いして可能性を潰すのはもったいないものですが、まあ、ネット上を見ると、残念な人が多いので、本当に残念に思います…メーカーが可能性を求めて真面目に作ってきて裏付けと理屈もそれなりには公表している製品をAmazonのレビューだとかtwitter上でああいう風におちょくって遊ぶ精神は、いい歳した大人がやっていいものではないしね。それを恥ずかしいと思わない時点で情けないですよ。
高いは高いですが効果はあるので、その費用を出せるかどうか。ZX2を買うくらいの人ならおkでしょ。高い高いと言われていますが、実は用途特化のSDとしてはそうでもない…ことは、調べればすぐわかります。64GBの格安microSDXCと比べると当然高いですが、そんなの当たり前なんで。ソニーでもアクションカメラ等に向けた高速モデルのSR-64UXAはソニーストアでSR-64HXAと同価格だし、格安SDにも名を連ねているSanDiskの製品でもExtreme PROやExtreme PLUS、Extremeの日本国内仕様と比べるとたいして差がないどころか、Extreme PROの方がずっと高かったりします。用途特化であることも考えずに格安SDと比べて高いだの、違いのわからない耳なのかろくに比較もしてないのかでオカルトだの言ってる方がおかしいというのは容易にわかると思います。
…脱線しましたが、まあ、SR-64HXAは良いものです。効果はもちろんあるので、興味があれば手にして損はないものではあります。ソニーストア以外での扱いもありますし、そこなら値引きもされているので。
あと、これ結構なくしやすいんじゃないか?というWMポートキャップ。
保守部品で手に入れることができます。
あたりまえですが付属品と同じもので、これが1個税抜き100円です。とりあえずまとめ買いしました。サードパーティの製品でもいいんですが、せっかく純正品が安くで手に入るので、気を付ければそうそうなくさない気もしますが、なくすと結構痛い(なくしたことある方はわかるかもですが精神的ダメージが…)、ということで予備として買っておきました。
これ以外に付属品でよく問い合わせがありそうなものではハイレゾシール、あれも1枚税抜100円らしいので、欲しい人はソニーのサービスに問い合わせして取り寄せてもらうと良いでしょう。
それから前にも書いたかもですが、付属のレザーケースは1個税抜7800円。これは悩ましいところですね。別売りの手帳型レザーケースが実売でこれに1000円増しくらいなので。
さて、ZX2、良いものではありますが、残念な点も少々…少々?
そのほとんどが4極ジャック採用によると思われるものです。
まず、これ、人によるとは思うんですが、再生音により頭痛とか吐き気を催す場合が無きにしも非ず…なんですが、この件は諸説あるんだけど、わたしは否定しない立場です。実際に聞いていて気持ち悪ってなったことも何度もあるし、ソニーストア店頭でZX2とPHA-1Aと交互に比較試聴したときに、あきらかに1Aのが素直で聞きやすかった、ZX2に換えると「うっぷ」とくるのも確認してるので。この現象、再生する音源や曲にも依存するみたいなのと、そこまで重度ではないんだけど、気になる人は気になっちゃう…というものです。
原因はLとRのGNDを分けられているものの、そのLとRのGNDのそれぞれの電位が極々微小なレベルなんでしょうけど、一致してないんじゃ?ってことらしいです。fixerさんという方がまとめられています。
『zx2の音、4極ジャックについて調べたこと』
ここでわたしのエントリーも引用されてるんですが、これ、CD900STの4芯4極化で修正前のですね…わたし個人でも正解を名古屋で聞く前の時点でLRRLはないなっていくつかの曲を聞いてLRLRで結論が出ていたので。
で、さっきのZX2と1A比べてうっぷってなったってときの試聴曲がRIDGE RACER 20th Anniversary RemixのDisco Ball、これ、低音の重奏が面白いんで、よくそれを確認するので使うんだけど、もうなんかイントロから1分しないどころか聞いてすぐに「うぷ」ってきた(苦笑)。1Aでは何の問題もなく、すっきり気持ちよく聞ける。
もちろんそう感じるかどうかは人によるのかもしれないけれど、わたしはこの4極化が何らかの悪影響を及ぼしているという説にはあらかた同意する立場です。
それから、プラグにテンションかけると音が変わる…というのも確認しています。これも同様。
あともう一つ。曲の読み出し時とかに内蔵メモリかSDかは関係なく、内部でのアクセス時でノイズが発生してる。
これはソニーのイヤホンとかヘッドホンだとほとんどわからないレベルだけど、他社製の感度高めのイヤホンを使ってると容易に気が付いてしまうことがあって、耳障りでもあるので、気になる人はめちゃ気になると思います。
曲の再生時やライブラリ更新時に『ピー』とも『ジー』ともつかない電子音的なノイズが出てます。再生のときはおそらく曲データをキャッシュに読み込んで…というような動作のときに発生してるんではないか?と思われ。
あと、デジタルアンプのDAPが過去からずっと指摘されてきている残留ノイズが、この機種でも若干あります。とはいえ、ここまで低減されていればもうこれはこれで良いんじゃないかな?という。ここらも許容できるかどうかは個人差あるとは思いますが、一応書いておきます。
でもって、これらの不具合とも思われる現象が個体差ではないことも、銀座ソニービルで静かな環境と試聴機をいくつかお借りして確認しています。個体差ではなく、完成された製品として、こういう仕様ということで間違いなさそうです。ある意味では品質管理の高さに納得しています。個体差でこういう現象が出るような生産管理だったらそれはそれで問題なので。ZX2はこういう製品だ、ということで納得ができました。
以上、まとめとしては良い点悪い点あるけど、値段なりにはしっかり作られているので、わたし個人としては現在の常用機はこれ、という結論です。
なにせDAPでCD音源をくぐもりなく聞かせてくれてUIがそれなりにまともなのって、消去法になるけど、これくらいなんで。あとは上を見てPAW Goldくらいかなぁ…という感じなので。fiioのも気にはなってますが、まだ手を出してないので何とも言えず。
実際にはモバイルオーディオの究極の音質を目指したというには、まあ目指したんだろうけど程遠いんじゃないかとか吹かしすぎっていう風には思いますが、良いものであることには変わりないので、終わりの方で書いた欠点が重度に引っかからなくて、良い音だなーと思った方は、買って損しないと思います。バーンイン200時間はしっかりしてあげてほしいかと。
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