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2014年10月 5日 (日)

続・銀座ソニービルでNW-A17を試聴してきました

 今日も一日、がんばりたい(願望かよ

 さて昨日ですが、前回の記事のラストの方でも書いていたように、改めて銀座ソニービルへ行ってNW-A17を試聴してきました。今回はNW-A16もあったので同様に。
 あらかた条件とか同じではあるんですが、改めて書くと、基本はすべての音質調整機能やエフェクトはオフに設定して、イヤホンはMDR-EX800ST、ヘッドホンはMDR-CD900STポータブル化・プラグ変更済み)で聞いてきました。
 また、今回は別の目的もあったので、Shure E500PTHを持参しました…えーと、今風に書くならShure SE530の方が通りは良いかな?と。PTHユニットなんかは当然使いませんので。なんでSE530?というのは、うちにあるこのイヤホンだと、NW-A867NW-F887で、ノイズキャンセラー由来のいわゆる『ポッポ音』という、無音時でもぷつぷつというノイズが定期的に入る現象を確認できているイヤホンだからです(これはEX800STではほとんど聞こえないためSE530の出番となりました)。
 ではまずEX800STによる試聴から。
 音源は前回同様にプリインストール音源のBlue Rondo à la Turk(the Dave Brubeck Quartet・アルバム『Time Out』・FLAC・24bit96kHz)、Harder Than Mine(Freshman 15・アルバム『Here's To Feeling Good』MP3・16bit44.1kHz256kbps)、今回は追加でDon't Drift Too Far(Elephant Revival・アルバム『It's Alive』FLAC・24bit88.2kHz)も聞いてきました。どの曲もF887にもNW-ZX1にもプリインストールされていて、特にDon't Drift Too Farは2分44秒と長めに入っていて聞きどころも多いハイレゾ音源なので良いかなー?と。たぶんここを読んでいただけている既存機種のユーザーの方にも、デフォの曲を消していなければ実際に聞いてみてある程度想像してもらえるかな?と。
 まずA16/17単体で。
 スッキリとクリアで、下品ではないほどよい響きも乗る気持ち良いサウンドです。帯域バランスは…先週の前回の試聴だと、低域が出てはいるものの薄く軽かったのが印象に残っていましたが、今回聞いてみた感じだと、そんなことなくてバランスの良い音でした…確かにF887と比較すると本当に若干、わずかですがA17の方が軽いかもしれない?程度には差があるんですが、前回の試聴でバランスおかしいんじゃない?と違和感を持ったほどに軽いとは感じませんでした。ソニービルのフロアのお兄さんに「ちょうど先週もきて、その試聴時に最終仕様ではない先行展示品だとお伺いしていたのですが、それから今回までの間に試聴機を交換されたりしました?」と質問したのですが「特に機体を入れ替えたりはしてないと思います」とのことだったので、あり得るとしたらそれなりにバーンインされた?くらいしか考えられないんですが、意図的にか放置でそう仕上がったのかはわかりませんが、とにかく良好なバランスの音でした。フラットと言っていいのではないかと思います。素晴らしい。
 音場的な空間表現の広さや音質的な太さは若干F887に譲るところがありますが、A840譲りと思えるクリア系の音で、A840ほど高域寄りではないバランスの良さとZX1譲りの上品さを持ち合わせた音だなーと思いました。このサイズで本当によくやってる、と感じる仕上がり。これなら躊躇なく買えます(すでに発表日に予約してるんですけどね)。F880超えというのは大げさな表現だし、個人的にもそこまで言えるものではないとは思っていますが、響き方で個性の差と言える程度には収まっているのではないかなーと。もちろん音質面だけではない良さがF880にはあるので一概にA16/17がその代替たりえるかというとそれはないと思うのですが、少なくとも音質だけに着目するなら、ZX1には当然敵いませんが、F880とA10では比較して好みの差で選んで良いくらいの同等感はあると思いました。若干の厚みがあるのがF880、そこはF880に譲るにしてもクリアで響きが良いのがA10、本当に差はわずかで個性の部分なので、F880が併売されているうちなら試聴して好みで選ぶべきでしょう。もっともF880の場合は音質だけじゃなくてAndroid採用であることのメリットも多数あるので、そういう機能を使ったうえでそれでの音質も楽しみたいなら近似の価格帯ではF880一択ですが、単純に音楽プレーヤーとしてだけ見るならば、本当にわずかな差ですが音質的な厚みが若干薄いけれど本体の小型化やmicroSDスロット搭載のメリットも考慮してA10という選択も当然ありだな、と思わせるほど音的にはよくやってるなーと思いました。
 操作性についてはフルハードキーオペレーションなので当然利点と不便はそれぞれあります。
 いわゆるS系やAでもA840/850までの操作系で、再生中に曲の詳細情報を見たりとか、いろいろオプションを操作するとなるとそこそこ面倒ですが、タッチパネルと違って誤操作の確立を格段に軽減できるであろうところはハードキーの特権だと思います。旧来のwalkmanOSなので、それらにあった制約的な部分はほぼそのままと考えられるので、そこらの不便さは当然あると思いますが、それはやむなし。ハイレゾ楽曲再生時とかはOSそのものが若干動作が重くなる傾向にはあると思いました。これはおそらくハードウェア的に処理速度か能力不足でファームウェアのチューニング云々での改善は難しいだろうとも思われます。
 楽曲への素早いアクセスや自由なシーク操作はタッチパネルのF880に当然譲るところなんですが、A10を待っていた層はおそらくそういう部分は耐えられる人だろうから問題ないのではないかなーと思います。だってタッチパネルもイヤでAndroidもイヤって層向けへのソニーの回答とも思えるwalkmanだし。
 そして今回も搭載されているノイズキャンセラー、ということは気になるのがノイズキャンセラー搭載機でずっと言われ続けている『ぽっぽ音』と呼ばれているらしい、無音時のぷつぷつといった定期的に派生するノイズ。これはやっぱり発生してしまうのか?ということでSE530で聞いてみましたが、確かにソニービルでの試聴なので外音もある程度あるため厳密に静かなところで聞けたわけではないから難しいところですが、聞いてみた限りではほとんど感じられない、出てないかもしれないというレベルで聞こえませんでした。国内モデルはノイズキャンセラー搭載ということで海外モデルに行くかあきらめるかということで落胆されていた層へは朗報かも。たぶん今回はそのノイズには悩まされずにすむのではないかと。ちなみにNC機能は当然OFFです(他機種でも同様にNCはOFFにしますがそれでも発生していたノイズなのはユーザーみなさんならご存知かと)。

 そんなこんなで、先週の前回の試聴は発売までに疑問を残した形の結果でしたが、今回はおおむね問題なし、これなら予約したことにも疑問を持たず躊躇なく買えると安心できた結果でした。
 それとともにAシリーズとしての課題、また、FシリーズやZX1への課題も浮き彫りに感じた部分はあります。
 ハイレゾという大容量ファイルを扱う上での処理能力ですが、これはもっとコストをかけて上げるべき部分じゃないかな?と。安定した処理能力があってこそ不具合なく再生を楽しめるものだと思いますし。今回のA10の試聴でもときどき発生していた選曲後の処理落ちもそうだし、FやZXについてはAndroid搭載ということで音楽プレーヤーとしてだけではなく、Fの掲げていた『音楽も動画もゲームもネットも良い音で』となると現行の処理能力では音楽プレーヤーの面は良いとしてもその他が結構不足してると思うので、今度はここらを向上させた上でmicroSDXCスロット搭載の新型を…と期待してしまいます。当然ではあるけど『携帯音楽プレーヤーとしてハードキーも搭載した音の良いAndroid端末』の需要だってあると思うんです。今回F880は終売となるようですが、このFシリーズというラインはこれはこれで絶やしてはいけないんじゃないかな、と。
 あとは購入後になりますが、microSD使用時のレスポンスやライブラリーの扱いと動作やバッテリー持続時間ですね。このあたりも当然気になるんですが、それは購入後のお楽しみ…ということで。

 今回もですが、A10だけじゃなくて他のものも試聴してきました。
 XBA-100、試聴機はすでにかなりボロボロになっていたので実際に使うとなると取り扱いは注意してあげないとダメっぽいイヤホンですが、音はかなり良かった…これはこれで低価格帯でのスタンダード的な音をしてるかな?と。値段なりな部分としては少々息苦しさを感じる鳴りのときもあるんですが、おおむね良好。装着感も軽快で悪くないし。MDR-EX650みたいに真鍮だからとその独特の響きを味わえるのかな?と思ったらそうではなかったんですが、そういう方向ではない素直な良さがあって、BAなんだけどそれっぽいしんどさがなくて、わりとストレスなく楽しめたのが良かったです。これ欲しいなー…常用するわけではないと思いますが、良イヤホンです。
 あとXBA-Z5、これは良いものだー…前のハイブリッド機であるXBA-H3のときは出る音がいかにも作りものぽく良い音ですよって自己主張を感じて正直微妙だなーと思ってたんですが、Z5に関してはそういった不自然感が払拭されていて、これもまたストレスなく楽しめて感動できた良いイヤホンなので欲しいなぁ…と思ってしまったり。問題はコンシューマー機なのでいくらいいものでも普通にディスコンの恐れがあるのが怖いから常用として買うには怖いものがあるなーと(EX800STが普段使いな理由はそこだったりもするので)。でも欲しいですね、個人的にはEX1000よりも好ましい音だと思いました。買い換えたい。うちではEX1000はその高域寄りすぎる性格からあんまり出番がないので。

 あとちょっと番外的に他の話も。
 秋葉原のeイヤホン、初めて店舗へ行ってきました。これまで通販では使ったことがあるんですが、店舗へ行ったのは初めてです。ちょっと離れの方にあるんですが、店内はわりと落ち着いた感じで良かったです。展示機もそこそこ自由に触れる展示で大きさや重さとかも手にして実感できるのはよさげ。それでせっかくなので、ある意味で話題にもなっていたしわたしもちょっと気にはしていたAK240を試聴してきました。そんなにガッツリという気はなかったのでEX800STでさらっとなんですが、それでQueenのWe Will Rock Youを聞いてきたんだけど、確かに一聴しただけで良いものだと感じさせるすごさはあるなと思いましたね、良いものだ…無音時からの音の立ちあがりというかS/Nの凄さには圧倒されるものはあるんで素直に感動したのですが、まあ、値段もすごいよね、と(苦笑)。というか、S/N比のすごさには圧倒されたんだけど、響きそのものはもうちょっと聞いてみないとわからないかなーと思いました。去年ZX1を試聴したときみたいな、聞いて「おぉ」と心を揺さぶられるような響きは感じなかったのは不思議だなーと…技術的なすごさの面で圧倒され感動する音ではあるんだけどなぜかその驚きがテクノロジー的な面だけでエモーショナルな面に響いてこないのは不思議に感じました。何だろう…超高額なピュアオーディオを聞いてその額に驚くとともに音楽的な再生力にも感動するのとはまた別種な、言葉にするのが難しいんですが、技術面的すごさは感じたけど音楽的な部分での感動やグッとくるものはないという不思議な体験(苦笑)。聞いた曲が曲だからじゃないの?ってことじゃないと思うので敢えて書くなら、その再生音から意地や憤りや威圧感みたいなものを感じたんですよね。すごさの裏にはそういうものがあるんじゃないかな、と。どこに向けての、何に向けてのその感情かはわかんないんだけど。すごさは感じるけど再生されてる曲そのもののもつ熱量とか感情は伝わってこないという、ほんと不思議体験。音質的な面では他にも良いと思っているHM-602 SlimHDP-R10も良い音なんだけど、それらからは聞いていて素直に楽しく感動できる音ではあっても、AK240が醸し出しているような他方向に対する威圧感みたいなものは感じず、どちらかというと無邪気に良い音を出そうとしてるなーっていう風にしか感じなかったので、AK240の再生音からくる感覚はやっぱりAK独特なものなのかもなーと(前にヨドバシで少しだけAK120を試聴した時も似たような気分だったんだけど、今思えばそういうことだったのか、と納得した感じ)。客観的には試聴程度でそこまで言うか?とは思いますが、実際に音を聞いてそう感じたものはしょうがないなーというか。あと、音はすごいけどそれ以外の操作性だったりプレーヤーのUIのレスポンスや視認性などの設計はお世辞にも良いとは言えないなと思いました。一緒に行っていた友人も「おつむは悪そうですね」って言ってたんだけど、その指摘通り処理能力は足りないんじゃないかなぁという…なんか最近それっぽいプレーヤーを手にしたな、ああ、HDP-R10か(苦笑)。個人的には携帯音楽プレーヤーはその操作性などの面も含めての体験だと思うから、音が良くてもUIや操作性やそのレスポンスが悪ければ台無しだなとも思っています。トータルバランスですね。そういう意味ではZX1のw.ミュージックも散々な言われような部分はあってある意味仕方ないところもあるだろうと思っていたんですが、そのw.ミュージックがマシな部類だったんだなというのがわかってきて(苦笑)。つか、展示機に入ってる試聴曲でまともなのを探す方に苦労したという…土地柄かμ'sがやたらたくさん入ってて、他はないんか?と思うくらい(一応教授とかのはありましたが…)。あとAK240って本体重い。でかいし。角張ってるので持ちづらいなと思う面もあり。右手持ちにしても左手持ちにしても片手だと操作しづらいな、と。良い悪いで言ったら単純になら音は良いしそのすごさは諸手を挙げて認めるんだけど、それ以外の部分も含めてだとあの値段はないなと思うのと、ifとしてAK240がZX1と同じ値段で買えたとしてどちらか選べといわれたら、わたしだったらAK240は選ばないかな、とは思いました。先にZX1を手に入れていたら、その条件なら欲しいなというのはありますが(苦笑)。単純に酸っぱいブドウじゃないの?と思いつつも、うちでも同様に買ったもので音の良さや聞いていての楽しさは認めているのに操作性ゆえに持ち歩いていないHM-602 Slimというのもありますしね、携帯音楽プレーヤーは音だけが良ければいいってものでもないなとは思っています。
 そういう意味では、NW-A16/17は、部分的に原点回帰し、部分的には新しいものを取り入れ進化して、音質的にも良質なものを楽しく聞かせてくれる良いプレーヤーなんじゃないでしょうか。
 いよいよ発売が楽しみになってきました。


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コメント

無知な私にはとても参考になりました。ありがとうございます!

zx1のアンドロイドなし後継機が出てくれれば・・とここ一年粘っていて、新Aがもしかしたら!?と思ったのですが、やっぱり新Aのような機体でzx1音質は無理なんですね。

タブレット・スマホ持ちにはzx1の音質は欲しいですがアンドロイドとでかい機体はいらないですし、新Aが落としどころですかね、他シリーズよりは良さそうですし。

なんだかぼやいてしまってすみません_| ̄|○
決断材料になり助かりました!ありがとうございました!

投稿: カール | 2014年10月25日 (土) 17時59分

カールさん
コメントありがとうございます。
ZX1は使っていてこれはこれでAndroid搭載でハードキーも併用実装しているので、もうこれじゃないとダメだなーとは思います。
音質面だけをこだわるのならAndroid非搭載でもZX1のような音質の機種は作れるんでしょうけど、ソニーとしてはシンプルなwalkmanOSの機種をフラッグシップに据える気がないという表明かな?とは思います。実際に両方を使ってみると、音楽再生用としてもAndroidOSが悪いとは思えず、むしろハード・ソフト両面の拡張性とかを考えると、下手にオリジナルOSにこだわるよりずっといいんじゃないかな?とも思っています。後継を出すにしても、ZX1の思想や操作性を引き継いでさらに良いものにしてほしいなと思っています。
ただ、A10シリーズにはこれにしかない良さもあるし、個人的に用途としてこれに期待しているところもあるので買うんですよね。容量がZX1より大きくできるというのはとにかく楽しみです。DSD非対応なのが残念ですが、そこは追加できる容量でフォローできますし。
なによりコンパクトで高音質、操作性もまずまずな携帯音楽プレーヤーがほぼ2年ぶりに復活するというのはうれしいことですね。

投稿: 釘町阿梨 | 2014年10月26日 (日) 01時13分

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