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2013年10月 6日 (日)

ウォークマンの新作・NW-F880とNW-ZX1を試聴してきました

 ※本エントリーは試聴での感想ですが、実際に手に入れてからの感想は…F880はこちらZX1はこちらをどうぞ。

 先週の話になりますが、NW-F880NW-ZX1を試聴してきました。

 銀座ソニービルの2階と4階に試聴機があるんですが、まずは2階から。
 F880は結構自由に触れるような感じで3台展示されていて、ZX1は1台なんですが、展示場所が島中でそこに列を作るように列が展示機から分断されてるので、並んでいても普通に横入りされるのはまいりました…っていうか、ちょっと周り見渡せば並んでるのわかるだろうに、横についてるスタッフもそれを止めないのがなぁ…あれは展示場所に問題ありだと思いました。
 それはさておき。
 まずは試聴したときの前提条件ですが、試聴に使ったイヤホンは常用しているMDR-EX800STにしました。MDR-EX1000を持って行ってもよかったんだけど、普段使ってるわけじゃないし、音的にも好みなのはEX800STの方なので、常用してる方で聞くのが一番だろうというのと、EX1000はソニービルにもあるからもしそれで聞きたければ借りられるかな?というのと、李下に冠を正さず…ということで、EX1000を出し入れしてて変に疑われたくないとかいうのもあり。
 Clear Audio+とかイコライザーといったエフェクトや調整関係は全部OFFです。この設定確認だけでも結構な手間で時間がかかるんですよね、イコライザーをジグザグに設定してて嫌がらせか?みたいなことしたままで置いていく人もいるようなので。
 順番待ちというのもあって結構ざっくりとしか試聴できなかったので、感想もざっくりと。
 2階での試聴は、とりあえずプリロードされてる曲で行いました。ノラ・ジョーンズで元が同じと思われる音源で通常のCDフォーマット(44.1kHz、16bit)のものとハイレゾ(192kHz、24bit…だったかと)の音源があったのでそれで比較試聴しました。
 はじめにF880から試聴したんですが、音質的には前作のNW-F800よりはかなり良くなったのじゃないかなーという印象です。
 クリアさは向上していて、F800のときのように薄布を通してもそもそいってるような音ではないし、F800のときに感じた上下に桁がはめられているような窮屈さもありませんでした。
 ただ、F880はNW-A860との比較はじっくり行いたいところです。A860とは手に入れてからじっくり聞き比べないとわからないかなー…という感じ。でもF880の音域的なバランスは良好だと思いました。F800よりワイドレンジでしっかり聞かせてくれる印象です。
 これまでの音源とハイレゾとの差は、EX800STでも十分実感できるくらいの差はありました。音のなめらかさや空気感といったニュアンスの違いを感じ取れます。ハイレゾ対応はフォーマット再生の可否であって、イヤホンやヘッドホンについては非対応品でも別に問題はないわけです。ここらへんはオーディオの一般的な話になりますが、ハイレゾで話題になる超高域再生はあくまでそこまで再生できますよという話であってフォーマットのもたらす効果の一部でしかなく、人の可聴域を考えれば、とりあえず現行で出ているそれなりに音質の良いイヤホンやヘッドホンであれば問題なく楽しむことができます。当然、ソニーが過去にHDドライバー搭載として出していたヘッドホン、たとえばMDR-Z1000などを用いればもちろんそれはよさそうなわけですが、そうじゃなくてもハイレゾ音源の分解能の高さ・音のなめらかさは楽しむことができますよ、というわけです。BAタイプのイヤホンは除外しますが(これはBAのユニットの性質上しょうがないので)。なので、ソニービルで「ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンを買わないと、付属のイヤホンではハイレゾは楽しめませんか?」という質問にフロアのお姉さんが「はい」って答えてたけど、それはないだろう、と。そこらへんは要注意…といっても、普通に考えればわかりそうなことではありますが。
 ハイレゾ云々を抜きにした基本的な音質は良好だと思います。少なくとも、F800を買ったときのように、がっかりする…ということはなさそうな気がします。A860とじっくり比較してどうかというのはありますが、そこまで悪くない…もしかしたらA860を超えてるかもしれないとも思わせるくらいの音は出てました。
 操作性に関しては、ハードキーが復活したことで音楽プレーヤーとしての操作性はF800よりも良くなっていると思われますが、こればっかりは実際に運用してみないとなんとも…なので、操作性については保留です。なお、ソフト面ではプレーヤー状態での見た目がxperiaのウォークマンアプリに近づきましたが、実際に操作したところ、結局はF800同様のw.ミュージックだったのはガッカリでした。ライブラリの操作性も同様です。この残念さはなんだろう…見た目だけ真似られても意味はないんだけどなあ。というか、もう、xperiaのウォークマンアプリをそのまま移植すればいいじゃんかー、と思ってしまいました。操作性も閲覧性もプレイリスト周りの機能も全部スマホのアプリに負けてるとかって専用プレーヤーとして情けないって何度言えばいいんだろう。ここらへんの作りこみが甘いのはF800譲りです。
 Android全体の動作としては、F800よりはきびきびしてます。それ以上に関しては、これも実際に手に入れていろいろやってみないと何とも言えないです。動画再生とかweb閲覧とか電子書籍まわりの操作性や動作の快適さ…このあたりは、しばらく使いこんでみて…というところでしょう。
 サイズは手になじむくらいの手ごろな感じですが、ちょっと薄すぎる?という気もしました。実際はそうでもないのでしょうが、薄いなぁ…と。画面はくっきりしていてきれいで見やすく、ただ、屋内なので、これが屋外になったときどうなんだろう?とは思いました。あと例によってグレアなので、わたしは買ったらアンチグレアの保護シートを使う予定です。指滑りも標準ではいまいち引っかかるような感じがしたので、いずれにしても保護シートは貼る方がよさそう。

 ZX1は…2階ではそんな並ばせ方もあり、ろくろく落ち着いて試聴できなかったので、4階で。まあ2階ででもよかったんですが、フロアの方もいつも聞いてる曲をプレーヤーからBTで飛ばして試聴していいというのでじっくり聞きたかったんだけど、おひとりさま5分制限ではちょっとキツイ。
 4階での試聴は各1台ずつですが、人が少なくてわりとじっくり試聴できました。
 なお、A860からBTで手持ちの曲を転送して聞いてみました。これなら普段聞いている曲で聞き比べられるから、2階での試聴とは印象が変わるだろう、と。

 F880については…F800よりはA860に近づいたという感じでした。また、アンプに余力があるのか、再生したときの音に余裕があるなぁ…という印象がありました。これこそA860からの正統進化といえるのかなーと…近いことは近いのですが、A860を超えてるかどうかは、じっくり比べてみないとなんとも言えません。

 本命のZX1ですが、これがすごい。
 雑味がない。
 出てくる音に濁りや雑味が感じられず、とても澄んでいてすっきりしてる。
 音の立ち上がりも制動も非常に良好で、エッジがくっきりしていて余韻もきれいに聞かせてくれます。
 大事なことなので(ry
 雑味がなくクリアでアタックと制動にスピード感があってキレがいい。
 余韻もぼやけずにしっかり聞かせてくれる。
 F880との格の違いは間違いなくあります。別物といってもいい。
 DAPでここまでのものを聞けるのであれば、あの価格も納得です。
 A860を手に入れたときの感動もすごいものがありましたが、それを確実に超えてる。ZX1で聞いた後にA860で同じ曲を聞くと、若干ざわざわしたものを感じるんですよ。A860はあれだけ良いものだと思っていたのに(苦笑)。
 ざっくりと試聴したレベルでこれだから、手に入れてじっくり聞けるのが待ち遠しいです。
 こういった音質なものだから、どうせクラシックとかオーケストラとかジャズとかそういうの向けなんでしょ?っていうとそんなわけなくて、わたしが転送した曲がオールドスクールなハードコアテクノだったりするので、そういうのでも、というか、そういうのこそがっつり楽しめるかなー、と。アタックがくっきり出て制動がしっかりしてるのですごい締まって聞こえてめちゃめちゃ気持ちよかった…これは、ありだな…と思いました。細かい音の動きもしっかり追えてすごい楽しい。早く欲しいです。
 デザインや操作性の面では筺体下部が膨らんでいることと背面のラバーが持ちやすさにつながっていて良好。ボタンも柔らかすぎず硬すぎず、離れていてそれぞれのキーに誤操作がないように突起をつけたりの工夫があるので扱いやすい。内部部品のためにこの膨らんだデザインになっていることはわかっていますが、これはありだなと思いました。
 液晶やソフトウェア面についてはF880に準じるので割愛します。
 細かい部分ですがF880と比較してZX1は低めの音量でも十分な大きさの音が出ます。アンプまわりの出力関係の違いでしょうか。
 なお、4階は2階と違ってフロアの人が付いていないのでライブラリや設定類がかなりカオスなことになってました(苦笑)。

 ひとまずこんな感じです。
 時間に限りがあるなかでわりと騒音もあるので試聴向きの環境じゃない場所ではありますが他にないのでしょうがない…というか、量販店よりは全然良好な環境ではあるので。
 そんななかでざっくり聞いた感想としては、このような感じです。
 わたしは両方とも買ってしまうので、あとは受け取るのを楽しみにしている…というところです。F880は今月なので、あと1週間とちょっとですね。ZX1は当分先ですが。
 なにせ昨年のF800があまりにもガッカリ製品だっただけに、今回の新型はどれも力が入ってると思わせてくれる良い製品ばかりなんですが、この2作は特によくやってると思いました。F880のF800からの進化も気になりますが、ZX1はデジタル・アナログ両面でかなり作りこんできているのがいろいろなところから伝わってきて期待してしまいますね。これで最終仕様ではないということなので、完成品の発売が待ち遠しいです。
 現時点で要望があるとすれば、あいかわらずがっかりだったw.ミュージックを廃止してくれたらなー…ということくらいでしょうか。見た目だけウォークマンアプリと同じにしても意味ないですし。プレイリストの操作性や仕様も他のAndroid用再生プレーヤーアプリと揃えてくれたらありがたいわけですが、今回も独自なんだろうなぁ…。ソフトウェア関係の作りこみはどうにもこうにも残念な感じです。
 再生アプリについてはハイレゾ音源のネイティブ再生はさておきこれまで通りのライブラリーを扱うならNeutron Music PlayerGoneMAD Music Playerがあるし。これらについてはサイドのハードキーが有効ではない可能性もありますが、とりあえずw.ミュージックよりは全然良いので、プレーヤーソフトについてはあまり悩む必要はないのかもしれません。どうせ両方買っても1000円するかしないかくらいだし、どちらもGooglePlayを通さなくても購入できますし。

 ソフトはともかく、ハード面ではF880もZX1もよく出来ていると思います。これはひさびさに買いだといえるウォークマンです。本当に発売が待ち遠しいですね。


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