MDR-EX800STのケーブル断線と交換と新品のケーブルにしたことの音の変化について
うちのMDR-EX800STも発売日に買ったものなので、購入からおよそ2年半以上経過してるんですが、今年の5月くらいから「もしかして断線?」というような症状が出始めました。右側の音が出たり出なくなったりしだしました。イヤホンとケーブルの接合部を締め直したりとかしてみたんですが、そこではなかったようで、どうやらL字プラグの付け根あたりが被覆の中で切れかかってるようで、ときどきノイズ混じりに音が出なくなるとかいう症状が出始めました。
せっかくケーブル交換できる機種なのだからということで、とりあえず予備ケーブルを手に入れてあったので交換してみました。
伝票を見るとケーブル自体は2011年の1月6日に買ってたようで、気が早いなぁ(苦笑)。ソニーサービスステーションで、単価3600円、税込で3780円。品名は『プラグツキコード』で、注文部品コードは『1-838-192-11』でした。
とりあえず交換してみて、お!音は問題なく回復しました、ケーブルに振動が加わったりしても音がおかしくなったりすることはなくなりました。当然ですが。
そこで…約2年半使ったケーブルと交換した新品のケーブルで、音は違うのか?というのがやっぱり興味あるところなので、断線したとはいえうまくつながってるときはまだちゃんと音が出る旧ケーブルと新品のケーブルを聞き比べてみました。
結果…やっぱり若干は音の違いが出ますね。
これが使用していたことでのエージングによる効果なのか、それともケーブル単体の個体差による音の差なのかは何とも言えません(それを確認するにはせめて新品のケーブルがもう一本必要かと)。
音の感じについてはざっくりと直感の個人的な感想なのでたぶんあてにならないとは思われますが、印象だけざっと書き出してみようかと。
交換前のケーブルの方が音のつながりが滑らかで音場的にも自然な広がりを感じさせる印象の鳴り方でしたが、交換後は音像がシャープになり一音一音のエッジが立って聞こえるようになったものの、ささくれだった荒削りさも感じるようになりました。どちらがどう…とは言えない感じですね。交換前のケーブルでも解像感的には十分なんで鈍ってしまったという感じではないんですが、交換後はちょっとささくれだってしまったかなぁ?という。もしケーブルにバーンインが必要なのなら、そのうち馴染んでくるだろうということで、とりあえずこれはこれで…と。
また、EX800STは手作業での調整作業が施されてるのも品質のうちですが、それがケーブル込みということになると、こちら側でのケーブル交換による使用継続がはたして正しい用法なのか…という部分も疑問だったり。ケーブル個体差とユニットとの相性とかもあるのだとしたら、断線したらやっぱり従来のイヤホン同様に一式買い換えた方がいいということにもなるのですが…ここらへんは、いずれもう1個新品を買って比較してみたいところです。製品が出てもうすぐ3年にもなりますし。ユニットの経年変化を考えるなら、ほぼ毎日通勤で使って自宅でも結構使ってるのもあるから、新品状態と同じとは考えられないわけで、何らかの音の変化はあるはずです。というわけで、新品のセットとの比較もしてみたいなぁ…なんて思ってたり。
以前ほど入手難度が高いものでもないので、そのうち可能なら新品と今使用しているものとの比較をやってみたいですねー。新たに手に入れたものは、今回使ったケーブルと同様に予備として保管しておけばいいし。
ケーブルも予備分を使ってしまったので新しく一本買っておこうかなーと思ってはいるんですが。2年半で3600円でこの音をあまり変わらない状態で維持できるなら安いものです。セットで交換した方がいいのか?という部分も、SMCI指定の修理業者さんであるメイクアップカンパニーさんがパーツ単体で売られていることから、パーツごとに換えても問題ない…って認識でいいのかなー?とか。まあ、ユニットが片側おかしくなった場合は両方換えた方がいいと同社の説明にもあるので、その場合はセットで買ってしまう方がよさそうですが。
そんなわけで、ひとまず愛用のEX800STが復活しました。
めでたしめでたし。
正直なところ音が気に入って使ってるだけなのでプロ用がどうだとかは個人的にわりとどうでもいい部分なんですが、発売されて約3年、EX800STって実際にどれだけの方が職業向けに使われているんでしょうか?とは思ってしまったり。ヘッドホンの場合はMDR-CD900STがデファクトスタンダード的な感じでわりとどこにもあったりするわけですが(実際それで問題はないと思われる音だし)、EX800STってそういう方面ではどう受け入れられてるのかなー?とか、ちょっとだけ気になったり。
まあ、いまさら他のに買い換えようとかいう気はなかったりするんですけどね。正直な話、これでイヤホンスパイラル止まったし(苦笑)。
とはいえ、ソニーがEX90の個性を持ちつつ音質的にはEX800ST~EX1000くらいの質を持ったイヤホンを出してくれたら飛びつく可能性はありますが(苦笑)。
EX90は伝説だよねぇ…と思うわけで。MDR-EX90SL 開発者インタビューというスペシャルコンテンツが作られるくらいメーカーも力を入れてた機種だから。
アルミ削り出し筺体のデザインもきれいだし、音もメリハリ効いててかっちりした音で楽しいしで、ほんと伝説的機種ですよ。持ち上げ方が過剰すぎ?いやいや、EX90の音は本当によかったんですよ。本革製のケースもコンパクトで実用性があってしっかりイヤホンを収納できるいいケースだったし、パッケージとして実に完成されたプロダクトでしたね。
このコンテンツを読んでいるととても参考になるというか、最終的に音を判断するのは人の耳…という部分には大きく共感します。オーディオの音質比較でよく測定値だとかグラフをやたら重視する人がいますが、それ違うだろってわたしは思ってるので。結局聞くのは人の耳だから、測定値やグラフはある程度の目安にしかならない、出てくる音がすべてでしょ、ってわたしは考えてるので。グラフや測定値がこうだからこうだ!って方向性で音質について語る人の意見や感想って、そういうのがあるからわたしはあまり参考にしてません。だって本人が自分の耳で聞いてどう感じたか?が主体じゃないんだもの。あなたは音楽を目で聞くんですか?とツッコミたくもなります(苦笑)。
それはさておき。
諸事情あるのはわかるんですが、実売1万円しないくらいであの音を得られるのは貴重でした、もう無理なのもわかってるけど定期的に復刻再生産とかしてくれたらいいのになぁって思いますね。
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