LOOX F-07C Configuring あそび
F-07Cを手に入れてから、かれこれ2週間近く経ちました。
主にバッテリーの持続のなさからクソいクソいと書いたりもしましたが、これ、実に面白い機種です。やっぱり手のひらサイズでフルのWindows7が動作してしまうというのは楽しいものですよ。
昔も今もOQO良いなぁなんて思ったりするんですが、あれもそこそこ大きいうえに高嶺の花ということもあり…というのはさておき、F-07Cの小ささは現時点でWindows機最小というだけあって、これはたぶんこういうのを持ってるだけで楽しい人向きなんだろうなぁ…と、ニヨニヨしてしまうよ(我ながらキモい)。
それはさておき。
初期セットアップからそこそこ使えるようになった現状までに行った設定等を拙いながらまとめてみようかと。
まとめサイトとか見た方があてになりそうな気もしなくもないけど、こちらでも残したい内容があったので。
基本的には某所で得たものその他の寄せ集めにすぎません、すでに出ている情報がほとんどなので、ご存じの方にはすみませんという内容で。個人的備忘録として一応…というつもり。
ある程度Windowsについてわかっている方前提に書いていますので、基本的なことについての質問はご遠慮いただきたいのと、すべて自己責任でということが理解出来る方のみ参考にしていただけると幸いです。
※20110812改訂
部分的に情報が古いこともあり、新しいエントリーを参照願いたいところを削除しています。
初期セットアップについて。
いろいろ言われていますが、『必ず実行してください』は、実行した方がいいです。各個人で不要なものはセットアップが完了してからでも削除できますし、これやっておかないと富士通製PCなのでハード固有に必要なサービスやドライバーがうまく当たらないことがあります、特に今回のような特殊なハードの場合は。
初期セットアップ実行は約30分前後で完了しましたが、諸々あるので1時間程度の作業時間は見ておいた方がいいでしょう。必ずACアダプターを接続して十分に充電された状態で始めないと危ないです。
バッテリー駆動時間について。
初期状態の設定だとバッテリーの残量が30%になった時点でバッテリー低下の警告が出て、バッテリー残量が10%になったときにいきなりケータイモードへ強制移行させられます。そのときWindowsは強制で休止状態に入るので、ケータイモードからもう一度Windowsモードへと無理やり移行させようとすると、復帰~休止の無限ループ的な動作に入ってイライラすることこの上ないです。
そのため、強制移行しないようにWindows側の電源設定を変更してやります。
方法はタスクトレイのバッテリーアイコンから『その他の電源オプション』を開くか、コントロールパネルから『ハードウェアとサウンド』をたどり『電源オプション』を開いて、使用している電源設定の右にある『プラン設定の変更』を開きます。『プラン設定の編集』が開かれますので、さらに下にある『詳細な電源設定の変更』をクリック。そうすると『電源オプション』ウインドウが出てくるので、その下の方にある『バッテリ』を展開します。その中の『バッテリ切れのレベル』をそれぞれ10%未満にしておきます。たとえば5%なんかでかまわないでしょうし、7%や8%程度でもいいと思われます(9%に設定していたときは、なぜか突然休止状態~ケータイモードへ強制移行させられたことがあるので、10%から離して低い値にした方が無難なようです)。この設定こそが肝で、バッテリ切れのレベルが10%未満であれば強制的に休止状態に入ってケータイモードへ移行させられることがなくなります。それから、これは特に必要ではないですが、『バッテリ低下のレベル』をそれぞれ10%に設定しておくことで、初期設定では30%で出ていたバッテリ低下の警告を10%になるまで出ないようにすることができます。また、バッテリ低下の警告自体が鬱陶しいという場合は、『バッテリ低下の通知』を『オフ』に設定してしまうのもありです。ただ、10%表示になってからあとのバッテリー持続時間は勘で扱うしかないので、テキトウなところで休止に入るなど10%表示が出てからの時間を自己管理しておかないと本当にバッテリー切れを起こしてデータロストや最悪の場合はOSクラッシュなどの危険性があるため、バッテリー残量10%表示が出てからのバッテリーでの運用は自己責任でということで。
電源プランの設定方法はここがわかりやすいです→ バッテリー低下レベル、省電源移行バッテリーレベル、バッテリー切れレベルを変更する方法<Windows(R)7> 【動画手順付き】(dynabook.com)
他社様サイトですが、実にわかりやすいです。富士通もこのくらい…げふげふ。
CPUクロックを定格で動作させる設定について。
本機のCPUクロックはバッテリー駆動・電源接続時駆動、クレードルに乗せているときのいずれの状態でも600MHz固定で制限されており、Atomということもあり非常に遅いです。これを負荷に応じてクロックを上げて(つまり戻して)、少しでも快適に動作させる方法です。
まずはCrystalCPUIDをダウンロードし、テキトウなフォルダに解凍します。配布元のサイトはこちらになります→Crystal Dew World/ひよひよ様
わたしの例だと、Cドライブにtoolsといったフォルダを作っているので、その中にCrystalCPUIDフォルダを作成し解凍しています。解凍したらCrystalCPUIDを実行し、メニューバーのFileからMutiplier Management Settingsを開きます。その中でCPUのクロックや与えられる電圧などが設定できるのですが、これまたテキトウに設定しているわたしの例では、Mutiplier(CPUの倍率)をMinimumを6.0x、Middleを9.0x、Maximumを12.0xに設定しています。こうすることで最大に負荷がかかった場合にCPUの定格での最高値である1.2GHzで動作させることができますが、高クロック時に電圧が低いとBSODでリブートしてしまったりするので、Enable Voltageのボタンを押しVoltage(電圧)を設定可能にします。で、これまたMinimumを0.938V、Middleを0.975V、Maximumを1.000Vに設定しました。Interval Timeは特に触れず(上から5000ms、500ms、500msのままです)、Up Thresholdは各70%、Down Thresholdを各50%にしています。低負荷時はできるだけクロックを落として…とか考えると、これでも甘いかもしれず。そして、メニューバーのFunctionを開き、Mutiplier Managementにチェックを入れておきます。
CrystalCPUIDを設定して使用する場合はWindows側でCPUクロックを制御しないようにしておく必要があるため、各電源オプションの『プロセッサの電源管理』の『最小のプロセッサの状態』『最大のプロセッサの状態』をそれぞれすべて100%に設定します。
あとはCrystalCPUIDが常駐で動いてくれれば問題ないので、その設定を行います。
CrystalCPUIDの常駐設定は、スタートボタンから『アクセサリ』→『システムツール』→『タスクスケジューラ』を開きます。右側の操作の中から『タスクの作成』で新しいタスクを作ります。名前はCrystalCPUIDでよいでしょう。説明はSpeedStepとか、テキトウに入れておいてよいかと思われます。『ユーザーがログオンしているときのみ実行する』に設定しておき、下の方に表示されている『最上位の特権で実行する』には、必ずチェックを入れておきましょう。トリガータブでは二つトリガーを設定します。ひとつは『ログオン時』、もうひとつは『ワークステーション アンロック時』です。これは起動しWindowsにログオンしたときと、スリープや休止状態からの復帰時、ロックからの解除時に起動するようにという設定です。そして、操作タブではCrystalCPUIDを起動するように、CrystalCPUIDの実行ファイルを指定しておきます。で、ここでは操作を『プログラムの開始』を設定し、プログラム/スクリプトのところではCrystalCPUIDの実行ファイルを指定します。引数の追加(オプション)は『/CQ /HIDE /RESI』を入れてあります。条件タブのチェックはすべて外しておき、設定タブでは『タスクを要求時に実行する』にチェックを入れて、『タスクが失敗した場合の再起動の間隔』にもチェックを入れて間隔を1分間に設定しておくとよいかと思われ。再起動試行の最大数はお好みに設定をどうぞ。これでログオフしてログオンするか再起動してもかまわないので、そうするとタスクトレイにCrystalCPUIDのアイコンが表示されているはずです。で、これを常に表示させておきたい場合は、タスクトレイのカスタマイズからCrystalCPUIDのアイコンの動作を『アイコンと通知を表示』にしておけば、常にタスクバーの通知領域に表示される状態になります。
こちらの記事を参考にさせていただきました→はじめてのCrystalCPUID/毛流麦花様
microSDHCをHDDのように使う方法について。
これもF-07Cに限らず他の機種での運用としていろいろ情報が出ていますが、敢えてこれに限ってということで。
ちなみにケータイ側でmicroSDHCを使うことはこれっぽっちも考えてないので、そこらへん両立させたい人についてはすみません(わたしがF-07Cをケータイとして使ってないので)。
まずはWindows 7側からこの装置のmicroSDスロットがどのように見えているかなんですが、デバイスマネージャを開くと、ディスクドライブのところに『DOCOMO FOMA F07C USB Device』というデバイスが、場合によりますが無効の状態で表示されているかと思います。F-07Cは省電力のためmicroSDにアクセスがなければ3分でデバイスが無効にされてしまうという初期設定がなされているため、まずはこれを解除します。
3分制限の解除方法は、まずSDをデバイスマネージャから普通に有効にします。microSD/microSDHCを挿していなくても有効にできます、というか、挿さないでおいてください。microSDHCを挿すのはドライバー類を入れてからです。コントロールパネルから『システムとセキュリティ』を開き、『管理ツール』、『サービス』と開きます。コンピュータを右クリックして『管理』を選んで『サービスとアプリケーション』から『サービス』を開いてもかまわないと思われ。要はどんな方法でもサービスを開ければいいです。で、『Fujitsu HW-Assist Service』を開いて『スタートアップの種類』を『自動』から『手動』に変更してサービスを停止します(改訂:このサービスを停止する必要はありませんでしたので、取り消し線を引いてある部分は無視してください)。ここまでできたら、次はスタートメニューの『ファイル名を指定して実行』を開いて『msconfig』と入れてOKを押すとシステム構成の設定ができるので、スタートアップタブを開いて『FJSDIdle』のチェックを外しておきましょう。ここまでできたら再起動を。これでmicroSDの3分制限を解除できました。
次はmicroSDをHDDに見せかけるための仕掛けです。
HGSTのマイクロドライブのドライバーが必要なんですが、ファイル名が『xpfildrvr1224_320.zip』です、探してみてください。
で、これを解凍して、その中にある『cfadisk.inf』を開きます。
『cfadisk_device』の項目の末尾にさきほどデバイスマネージャで確認したmicroSDスロットの記述を追加します。
”%Microdrive_devdesc% = cfadisk_install,USBSTOR\DiskDOCOMO__FOMA_F07C_______1.00”
記述としてはこうですが、多分わかりづらいんじゃなかろうかということで記述済みのファイルを固めてみた
…問題あったら消えてる可能性が高いので、一応簡単な書き変え方を。さっきの『cfadisk.inf』を開いて『cfadisk_device』の項目の一番下の行のものをコピーしてその下に追加して、IDEから始まってる部分を削除して
おきます。それからデバイスマネージャで『DOCOMO FOMA F07C USB Device』のプロパティを開いて、詳細タブからハードウェアIDを選んでください。そこで一番上の行を右クリックしてコピーします。それでコピーした文字列をさきほどIDEから削除したところに貼りつけて完了。
これでドライバーを更新するための準備が整いました。
次に『DOCOMO FOMA F07C USB Device』のドライバータブから『ドライバーの更新』を開いて、『コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します』を選びます。次の画面で『コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します』を選んで、『ディスク使用』のボタンをクリック。そのあと参照でさきほどのドライバーの場所を選んで、次へ次へでどんどんインストールを進めます。デジタル署名がないドライバーなので途中で警告が出ますが無視してどんどん次へ進めてください。インストールにはしばらく時間がかかるので、フリーズしてる?と思っても終わるまで放置しておきましょう。だいたい10分前後かかったような…装置が非力なのでしかたないです。で、インストールが完了したら一旦シャットダウンして、電源を完全に切ってmicroSDHCをスロットに挿して電源投入、Windowsを起動しましょう。そうすると、microSDHCがリムーバブルではなくディスクドライブ(HDD)として認識されているはずです。で、ツールとか不要でWindowsでNTFSでフォーマットしてやればmicroSDHCでの標準フォーマットなFAT32の4GBのファイルサイズ上限制限からも解放されるので、普通にHDDらしく使うことができるというわけです。
新しいエントリーで、図ありでドライバーインストールの手順を書いてみたので、そちらも参照願います。
今回、大雑把で文字ばっかりで図がなくて申し訳ない感じですが、大まかにはこんなところです。本当はスクリーンショットなどをいろいろ載せたかったんですが、なにせあのキーボードだしスクリーンショットを撮るにもいちいちソフトを起動しないととか面倒だったり時間もなかったので…気が向いたら図を加えて記事を更新するかも。しないかも。
一応、このあたりをやっておけば持ち歩きネット端末PCとしてはそこそこ使い物になるんじゃないかなぁというのが、個人的感想です。
あとは先日の記事でちらっと紹介したGMA600のディスプレイアダプタのドライバー、Intel Atom GMA 600 integrated graphics driver 8.14.6.3067 edition、ドライバーそのものはこれ。
一応プリインストールされているものよりもバージョンが上になっていて、何が向上してるのかさっぱりわからないんですが、どういうわけか同梱されているテキストが富士通のものでオフィシャル的なドライバーがどっかから漏れたかな?タブレットの他機種用のものなのでありがたく頂いておきましょう。
※富士通の法人向けPCのオフィシャルサイトにて、STYLISTIC Q550/Cのドライバーとして掲載されています。今後更新があるとすればここからいただいてくればよさそうです。
ベンチ類を見ても更新前と結果がほぼそっくりで、どこかに異常があるとかで潰しにかからないといけない部分が特に見当たらないんですけれど、更新履歴を見るといくつか修正が入っているので念のため更新しておくのがよろしいかと思われます。
あと、サウンドドライバーもRealtekのサイトへ行ってダウンロードできますし。
更新したところで…というのはあるんですが。
あと、今後どうしよう?で考えているのが、LOOX U/C50のときに使われていた画面ローテーションのプログラムとか、あのへんを流用したらどうなるんだろうなー…というのを試してみたかったり。時間がなくてなかなかやれていないんですけど。もしうまいこと使えるようなら、画面の向きが変わってもトラックボールでの操作の向きも追従するはずなので。あれ、どういうアプリケーションの組み合わせだったかな…よく覚えてないので調べ直さないとですね。
そんなこんなで、手に入れた直後はバッテリーの持続時間の問題もあってくそみそに書いていたわけですが、そこをなんとかということで使い続けてみると実に楽しい端末だったので。
なにせ富士通渾身の悪ふざけなので、だったらこちらもそれにのるしかないでしょうということで、面白い端末なんで買ってよかったです。いつでもどこでも、通信網もdocomoなのでほぼ場所を選ばず通信できるのがなかなかにナイスすぎます。それでいて今まで慣れ親しんだけどWindows Mobileや、今主流な感じのAndroidやiPhoneと違ってフルのWindowsなので、そこそこ速い通信とあいまってスマホやなんかじゃ弾かれるようなサイトでも当たり前なんだけど正常に表示されていてすごく助かるというか使っていて楽しいです。
勢いで買ったものだったけど、飛び込んでおいてよかったですよ。
確かにバッテリーの駆動時間の短さやケータイ主導の作りとか不満がないわけじゃないですが、工夫次第でのりきれる作りだし、要は使い方次第だと思います。PCだと思って本格的にデスクトップPCと似たようなことをやらせようとしたり、一般的なノートPCやそこそこ実力のあるネットブックなんかと比べちゃうと当然見劣りのする機種でしょうがないんですが、分相応の使い方をしていれば不満よりもむしろどこでもフルのちゃんとしたWindowsを使えるメリットの方が大きいので、あまり本体やメカについてはこんな無茶な端末を出してくれた富士通の開発者には感謝ですね。
できれば隠しでとかもっといろいろ遊べる要素を仕込んでくれてたりだとか、ドライバーやアプリケーション類の更新をそこそこ頻繁にちゃんとやってくれたら嬉しいなーというところです。多分やらないんだろうけど(涙)。
オチません。
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