GRADIUS ULTIMATE COLLECTIONの感想(個人の感想です)
GRADIUS ULTIMATE COLLECTION、つまりグラディウスの集大成っぽいものを狙ったCD-BOXなのですが、なかなかまとまった時間を作れなくてがっちり聞きこめなかったんですが、少しずつでもちゃんと聞こうと環境もできるだけ整えて聞いてみました。
もちろんこれはアーケード初代のトラックを楽しみにしていて買ったので、その他移植版とかも豊富に入っていたら面白いだろうしなーという半面、ULTIMATEと言いつつ過去のグラディウスのリリースされた本数から考えるとコンプリートなんてまず無理なんじゃ?ということで、どのくらいのレベルで集められているのかという興味もありました。
先日から書いているところでは、とにかく1枚目のアーケード版初代の音質がひどい、と。録音が不安定で音質もひどい、これが気のせいなら収録されたスタッフの方にも申し訳ないことを書いていることにもなるし、わたしも別に嘘でネガキャンしたいわけじゃないので、改めてしっかり聞き直そう、ということで、聞き直してみました。
商品構成としては正直ダメダメだと思うところやULTIMATEとして不足すぎるだろっていうのは追々書いていくとして、まずは音質面から。
こちらの環境はいまさらなんですがCDプレーヤー(D-NE920)から光ケーブル(PURE AV PAV50000ja08)で出して(ビクターの丸角変換(AP-XN100)付けてます)、それを同軸に変換(AT-HDSL1)して、同軸ケーブル(オヤイデ DR-510)でノンオーバーサンプリングのDACで受けてからRCAケーブル(ORTOFON SILVER Reference RCA)でヘッドホンアンプ(HD-1L)へ入れて、ヘッドホン(AH-D7000)へ。DACはACアダプターではなく電源を別に用意し(EL SOUND 12v汎用電源)、DAC用電源とヘッドホンアンプの電源ケーブルも付属品ではないもの(Zonotone 6N2P-3.5 Blue Power)に交換してあります。
※機材名について気になる方はリンクをクリックしてみてください。
一応、上記環境で聞いた感想で始めます。
ここまで上げれば普通にはいい音に聞こえるわけですが、粗があればそれも描き出すので…というわけで。はじめにパッと聞きでおかしいなーと思ったときはCDプレーヤーにイヤホン(MDR-EX800ST)直挿しだったんですけどね。
ディスク1のアーケード版初代のトラックから聞いていきます。
序盤のボイスカウント、中途半端に入っていてカウントそのものがまるで入ってないのは残念。ここは別トラックで50から0までカウントさせて収録すべきだったんじゃないかと。もちろんボーナストラックかなにかで。
曲そのもののトラックは…基本的にはエフェクト無し、素での録音だと思われ…ますが、妙な違和感が。
元々モノラルだからというのはさておいて、どうにも音に張りがないです。詰まり気味のこもりがちな音質で、鮮度がありません。全体的にもやもやというか、もわっとした鮮明ではない音質です。レンジも狭い、閉塞した感じの息苦しい音になってしまっています。しかも楽曲中で音質が不安定に揺れてます。これは基板の問題というよりは収録環境がしょぼいのではと疑わざるを得ません、安物の接続ケーブル使ってるとか。基板直なら出るべき音がしょぼく詰まってしまっています。わかりやすいのがトラック4の2面のBGM、もちろんそこに限らず1トラックからずっとそういう音質なんですが、特に揺らぎがわかりやすいのがその2面とか。
で、初代を聞いていて、ヘッドホンがAH-D7000ではわりとよく聞こえてしまうかなーと(多少の悪録音でも綺麗に鳴ったりするし)、そんなわけでヘッドホンを交換してMDR-CD900STで聞き直すことに。なるほど粗はこちらの方が取りやすいですから。もちろんものがよければちゃんとよく聞こえるので、別に粗探しのためだけにってわけではないです。
…で、改めてトラック1から聞き直しましたが、やっぱりダメなものはダメです。聞ければいいやってレベルならこのCDではなくても、先日書いたアポロンの録音盤か、アーケードサウンドトラックでいいわけで、ノーエフェクトだから許されるのかというと、エフェクト入ってなくても録音の質にはこだわらなきゃダメだろというわけで、素人でも多少なりとも環境に金かければここまでひどい録音にはならないと思われます。音質の不安定さはおそらく配線とか録音機材・使用メディアなどがよほどしょぼいと思われ。でなければ、ここまでひどい音質にはならないはずです。
で。
肝心な音質がろくでもないくせに、トラックに効果音を中途半端に入れてみたりとか、そのセンスのなさがもう涙出そう。いろいろ中途半端すぎてもうね。そのくせ沙羅曼蛇が全面的にハブられてるから、収録順的にグラディウスからいきなりグラIIへ行って微妙な感じに。これは作ってる人の自己満足BOXですか?みたいな。
ただ聞ければいいやという人や、ノーエフェクトでやってるって評判を盲目的にありがたがるだけなら別にいいんでしょうけど、この音質でこの収録内容ではとてもじゃないけどありがたがれない、というのが正直な感想です。
まったく残念ですよ。
なんでこうなった。
究極と銘打って出している以上、今後当分はグラディウスの初代のまともな音質での録音盤は望めないと思うと、いい加減な仕事してくれやがってと腹立たしいことこの上ないですね。
経年の問題で正常に動作する基板の確保も今後難しくなるでしょうし。それを考えると、今回のこの損失はあまりにも大きいです。このレベルで製品としてGOサインを出した企画者やエンジニアは耳おかしいんじゃないかと。わからないリスナーが無邪気に喜んでる分には問題ないですが、製品を作ってお客様から金取って売る立場の人間が、この程度の突っ込みを素人であるわたしにされてしまうような製品を作ってるようじゃダメだろってわけですよ。特に今回は究極と銘打って出してるんだから。
それでこの音質ひどいって問題はこの初代に限らず、1枚目はほぼ同じ感じです。
基板直接録音なら、もっとマシな音質になるはずです。
ナニコレ?なんじゃこりゃ?
これが1枚目の偽らざる感想です。ほんと残念。
出鼻をくじかれた感じでゲンナリきているので、ここから先はつまみ食いで、もう突っ込みだけ入れていきます。
ディスク2、外伝とIVです。音質的にはそこそこで特に文句はつけないけど外伝のOPムービーの曲がないのはなんでだ?究極じゃなかったのか?
ディスク3、Vメインです。OPの音がなんか変と思って過去のCDを引っ張り出して聞いてみたんだが、やっぱりBOXの方の音は、なんか変。そのあとのトラックも同様の傾向。具体的にいうとディスク1の初代アーケード同様に詰まった感じの音がする。レンジが狭い印象。耳おかしくなった?と思って元のCDを聞き直してみると、やっぱり元のCDはもっとレンジが広くて音に広がりと伸びがちゃんとあるんだよね。もしかして今回のBOXの方針ってわざと全体的にナローにしてるとか、そんなん?余計なお世話っていうか…。
ディスク4、MSXのディスクなんですが、MSXってことは当時友人宅で「MSX版はファミコン版よりレーザー長くてすごいだろ」なんて言われて(わたしは当時はファミコンしか持ってなかったので)、MSXのPSG版は結構聞かされてて、なつかしいなーなんて再生したら、なんか波形メモリっぽい音が…ほぅ、SCC版ですか、あんまり聞いたことないですね、レア音源なんだね、で、PSG版は?え?未収録?みたいな。そりゃレア音源入れてくれるのはいいですよ、でもさ、多くのプレーヤーに馴染み深いであろうPSG版がまるまる全然入ってないってのはどうなのよ?と。よくこれで究極なんてBOXにつける気になれたなーと。企画者脳味噌膿んでるよ。確実に膿んでる。音質的にはこれもディスク1よりマシではあるけど、レンジ狭いというか、詰まった感じがするのは相変わらず…それでもディスク1よりはマシなので、聞いていて不快になる…というレベルではないんですが(要するにディスク1はそういうった我慢のならない音質なわけで)。グラ2、エピIIについてはSCCがデフォなんでまあいいとしても、合わせる意図があったのかもしれないけどPSG版未収録ってのはどういう了見だよ?と。初代のSCC版は、逆に馴染みがないんで、すごい微妙な感じが。PSG版初代~グラ2~沙羅曼蛇~エピIIでボーナストラックで初代SCC版、とかいうならまだわかるんだけど、PSG版完全にハブってどういうことだよ?と…。
ディスク5、ファミコン版関連(初代とII)、SFCのグラIIIにPCエンジンの初代です。ってか、ファミコン版入れるならMSXよりこっちのディスクのナンバーが先にしないかね?と、ここでも企画意図がいまいちわからんことに。音質としては、悪くはないけど…録音、アナログなんですかね、立ち上がり・フェードアウト時にふわっとノイズが入ってるのが聞こえたり。昔のサントラや素人の自主録じゃあるまいし、まさかそんなことないですよねー?とか思ってしまうよ。演出的に入れてるSEがぶつ切りなのもちょっと気になる。自己満足で入れた演出なら、その収録くらい綺麗に収めろと。グラIIに関しては概ね問題ないかと。サントラとしてこれを聞けるならまあいいかって思ってしまった。昔ビデオ出力とイヤホン出力をできるようにピンジャックとイヤホンジャックを付けて改造したファミコン(元々四角ボタンだった本体のものです)からMDに録音して聞いてたんだけど、今回のはこれはこれであり。グラIIに関しては拡張音源のせいもあってか実機の発音からしてノイズっぽい部分があるので、これはこれで問題なし。ま、このBOXの中では、というレベルではあるけれど…。SFCグラIIIもまあまあ。全体的に音のバランスが微妙に右に寄ってる気がしなくもないけど、気のせいということにしとこうかと。このディスクに限らないんですが、やっぱり曲の前後にSE入れられてるのは、サントラとしては邪魔だなーと思ってしまう。曲聞きたいのにトラック回してるとSE入ったりするっていうのは…かといってSE集があるわけでもないので。PCエンジン版初代はCDとしてはこれが初めてのような気がします。エンジン版はもちろん当時やっててPSアーカイブスの配信でも買ってPSPに入れてたりするほど好きなんですが、収録自体は良いとして、ボリュームがね…同じディスクの中でボリュームのバランスが取れてないってのはどうなんだろう?このディスクの中でエンジン版だけ、やたらボリュームでかいんですよ。ディスクを通してのバランス調整とかしてないんですかね。エンジニアがダメすぎな気がします。エクストラステージ前にまたSE入れたりしてるし、やめれっての。百歩譲って、やってもプリギャップに収録するとかしてくれたらいいんですがね、タイトーDJステーションみたいに。それはそれでプリギャップ部のSE込みでリッピングしたい人にとってはちょっと面倒になるのか…なんだかなぁ。で、このエンジン版はEDでSEが長くて30秒近く入ってて、これがまた音量大きいから結構やかましくて、ED曲が始まるまで長い長い…だからSEは入れなくていいのにと思うんですがね。雰囲気の再現って意味では悪くないとしてもサントラとして聞くと邪魔くさいというか。で、エンジン版グラIIに至ってはOPデモ曲と追加面の曲だけしか収録がないというバッサリしたカットっぷり。ま、元がアーケードからの録音だったからといえばそれまでなんですが、WAVEMASTERのBOXものの企画なら問答無用で全曲収録したでしょうね。ちなみにこれも音でかいです。それと音が妙にシャリついちゃってます。なんだろ、これ…こんな音だったっけかな。昔のことだから忘れてるし、まあいいかってことに。
ディスク6、ゲームボーイのネメシスと同II、WiiウェアのGRADIUS ReBirthなんだけど、ネメシスについてはゲームボーイ持ってなかったしやりこんでもいないので割愛。相変わらずSEが突っ込まれてたりはしてますがIIのゲームオーバー前には入ってない半端っぷり。グラリバは…単品版サントラ持ってなかったならありでしょうね。単品版持ってるならそっち聞けばいいか、という感じ。あと、単品版ならメドレーアレンジも入ってるしね。それにまだ廃盤になったわけじゃないみたいだから、グラリバ単品版ならまだ手に入るので。
ディスク7、X68000版をメインに各パソコン版。まあ、X68000シリーズはパソコンではなくパーソナルワークステーションなのですが…というのは一部の人以外にはどうでもいいことなのでさておくとして。あれ?と思ったのは、ここでなぜかX68版出たビーからバブルシステム起動音を持ってきてること。いや、別に、X68版グラディウスに入ってないんだからそれはいらないでしょう、と。何この勘違い収録。入れてやったぞ的なドヤ顔してそうでいや~んな感じ。しかもそのあとのグラディウスってSPS製だからね、余計に違和感が…X68版出たビーはコナミ製だから。なんだかすごい違和感。で、グラIIはMIDI版なんだけど、MIDI POWERに収録されてたのとはまた別。しかしこれMIDI版で入れるなら、冒頭の出たビーのバブルシステム起動音もMIDIで収録すればいいじゃんかーと思ってしまう。ほんと中途半端だな。で、このグラIIもMIDI版は入ってるけどX68Kの内蔵音源版は未収録という半端さ。いや、まあ、そういう方針なんでしょうが、なんかレア音源拾ってやったから感謝しろ的な企画者の自己満足的な面があからさまに見えてイヤらしいなぁ、と。これ、WAVEMASTERだったら、アウトランのCD-BOXなどを知ってる人にはわかるでしょうが、たとえばセガマークIII版ならPSG音源版もFM音源版もどちらの曲も入っているといったように、同機種異音源ならそれらもすべて収録するとか、極めてクリアな音源で音質的にもほぼ文句のつけようがないレベルで出してきているのを見ていると、後発のこのグラディウスのBOXが如何に半端でファンの足元を見た商品化なのかってのがわかってしまって悲しいですよ。そこらへんは後述するとして。入れるならまず元音源版を基本にしてMIDI版を複数入れられるなら入れるとか、そういうこだわりも見せずになにが究極かと…。あと、気のせいならいいんですが、これもグラIIMIDI版はなんだかバランスが右に偏ってるような気がします。SFCのグラIIIもだったから、うちのヘッドホンとかラインのバランスが悪いのかと思って確認してしまいましたがそんなことはなくて(少なくともSFCの入ってたディスクのエンジン版だとか、このディスクでも直前の初代はまともに聞こえてる)。ほんと、気のせいならいいんですが、なんかわずかに右に偏ってる気がするんですよね。聞いてて気持ち悪いっていうか。同じ環境でマスタリングしたとかならそいつがガンだってことなんでしょうけど。で、あいかわらずタイトルごとのボリュームのバランスが取れてないから、こんどはネメシス'90改の音が妙にでかかったり。っていうか、これをMSXグラ2のいいアレンジを期待して聞くとダメだってのを思い出しました。あまりに音楽がひどいので、当時有志でBGMの差し換えパッチが出回っていたのを思い出しました、そういや自分もゲームやるときはそれ使ってたっけなぁ…。そっちはX68Kの音源でできるだけグラ2の曲を再現する方向に持っていってるアレンジの演奏データ(そう、当時はフルPCMとかの録音データのストリームじゃないんで、FM音源とPCM使用での演奏用の差し換えデータでした、しかもPCM自体を多重演奏できるドライバーを組み込むタイプのパッチになってたんじゃなかったっけかな)で、それを本ソフトの起動前にかませて起動するという…Physician(内科医)というシステムでのパッチあてが一部で流行ってたような。バッ活とか、懐かしいですね。それはさておき。ネメ9改はディスク書き換えかPhysicianでのパッチあてで音楽変えないとしょぼすぎてってのが当時の認識だったんで、元の曲なんざすっかり忘れてました。改めて聞くと…ま、多くは語るまい、という感じで。音質的には一応このBOXの中ではマシな方です。とはいえ、このネメ9改も微妙に右に偏ってる気がしますが…グラIIほどの違和感は感じませんでした。なんだろう?で、PC-8801mkII SR以降版です。これはプレイどころか実物を見たこともないので割愛…と思いましたが、あれ、これはバランスちゃんと聞こえるな…。BGM自体は結構独特な音色になってるけど、スコアとしての再現性はアーケードにかなり近い感じで好印象。ところどころ音痴になってますが、それは愛嬌ということで(ネメ9改の後の収録だからよく聞こえる不思議?)。これで音質さえ不安定じゃなきゃなぁ…。いまいち収録されてる音に揺らぎがあるんですよね。で、X1版ですが、なるほどX1版を入れてるからMSXのPSG楽曲は我慢せいというわけか…んなわけあるかー、と。もし本当にそういう意図だとしたら企画者は頭おかしいぞ。ほんとやることが半端だな、両方入れなきゃダメじゃんかーと思うのはわたしだけかな。
で、ディスク8ですが、ソーラーアサルト…当時やりたくても近場にまるで入荷されなかったっていう、実際にやってみたら、それほどでも…というゲームだったんですが。そんなわけで音質は実機をほとんど聞いてないからなんともってところなんですが、収録的にレンジ狭くて詰まっちゃってるのは同様。状態としてディスク1の初代に近い気がします。どうなんだろう。曲的にはこういうの、グラディウスの曲が好きで買ってる人にはダメっぽい感じですが、個人的にはこういうの好きですね。最近聞いたのだとマイルシューとかに近い、テクノですね。聞きこんでないんであそこまでいいかどうかって判断はさておいて、悪くはないと思います。個人的にはこういうの、ありですよ。もっと音質が良けりゃ、ねぇ…惜しい。あと、ゲーム自体やってないから思い入れのなさがっていうのが惜しい。こういうのはせめて映像もいっしょに欲しいですね。あまり見かけなかったってことは出回り悪かったんだろうし(昔、出回り悪かったといわれていたナイトストライカー)でさえ近所で見かけたのに、ソーラーアサルトは稼働してるところなんてとんと見かけませんでしたし。そんなだからトラック15・16・17冒頭でぶつぶつ入ってるのが曲だかノイズだかいまいちわからない(苦笑)。後の方を聞いていると曲なのかなーと思えなくもないんだけど、なんかノイズっぽい気もするんで保留。ノイズかなーって気もするんですけどね。なんか共鳴しちゃってるとか。どうともいえません。が、トラック19では全般的にそのぶちぶちといった音が入ってしまってるので、ノイズかなー?と。基板由来だったらどうしようもない気もしつつ、収録状況で発生したものならエンジニアの怠慢のような気も。で、そのあとの携帯アプリのグラディウスNEO、このへんもやってないんでなんとも。一応コナミのサイトは会員になってるから、やろうと思えばやれるんですけどね。どうも携帯電話ってゲームやるデバイスとしてはキーがいまいちでやる気になれないですよ。面白そうだなーとは思ってますが…それはさておき、音質はとりあえず可も不可もなく。ボーナストラックは…まあいいや、というところ。ていうか、ボーナストラックとかアレンジだけでも複数枚やれるボリュームはグラディウスならあるんじゃないの?という感じなので、正直ソーラーアサルトや携帯電話アプリと一緒に入れられてるのは、構成としてどうなんだろう?という感じ。
ざっくりってわけでもないですが、音質について一通り書いてみました。
パッケージとしては、これ、買って開封した直後から書いてますが、ブックレットが曲名リストとして以外はほとんど役に立たない同人作文集なので、これでいくらか金取られてるかと思うとガッカリします。過去の作曲者へのインタビューや開発者・作曲者などの解説は一切なし。ここらへんもWAVEMASTERあたりが手掛けてるサントラだったりすると、きっちり作曲者や開発者を呼んできて記事もらってたりというのは見るんですけどねぇ…なんだかなぁ。そんなていたらくだから、演奏している基板や音源についての詳しい解説もなし。つまりこれのブックレットの作文には資料性はほぼないと言ってしまっていいと思われます。コナミオフィシャルの商品でこれはひどい。過去作のキービジュアルをある程度見ることができるのは良いんですが、それぞれのキービジュアルの掲載ページが収録曲のページと一致していないちぐはぐさなので、当時を知らないとどれがどのシリーズのビジュアルなのかがいまいちな人っているんじゃないかと。ちなみに掲載順としては初代~II~III~IV~外伝~ポータブル~V~NEO~NEOインペリアルなんですが、なんでポータブルが入ってるのか…ああ、沙羅曼蛇またはグラディウスジェネレーションをハブったから足りなくなったのか…ってのは、邪推ですかね。で、曲目リストですが、本当にトラックと曲名があるだけで、どの曲を誰が担当したかなどといった詳細なデータの掲載がほぼありません。これで究極、ねぇ…。
正直な話、大事なことだから繰り返してますけど、グラディウスシリーズとして沙羅曼蛇が完全にハブられてるのが気にいらないっていうのはあります。沙羅曼蛇もグラディウスシリーズのはずなんですけどね。で、あからさまに毛色が違うパロディウス系みたいに分岐してその後もそこそこシリーズが出たというものではなく、せいぜい2までしかない、家庭用の移植版も曲的に大きく違うものといえばファミコン・MSX・X68000・PCエンジン版くらいしか出てないのに、なんで未収録というか別物扱いかなーというのが納得いかないです。流れとしては初代~沙羅曼蛇~グラII~IIIという風に聞けたら、まあIIIは曲が多いからディスクがわかれてもしょうがないかなというくらいの気持ちではいたんですが、沙羅曼蛇まるまるハブられてるってのはどうなのよ?と。ボリュームとしても収録できないレベルじゃないでしょうに。ブックレット巻末見るとほとんど同人CDといわんばかりの外注体制でコストどんだけケチったんだか知らないですが、それでこのお粗末な半端さ加減というのは…収録内容だってSEがあるタイトルもあれば入ってないのもあったりと不徹底でいい加減だし(できればこういう形で入れてほしくないというのが本音)、収録構成にしてもその録音の質にしても、これが仮に同人で3000円程度だったらよくがんばったなって思えるかもしれませんが、メーカーオフィシャルの製品で12600円なんてプライス取って専売で値引きも期待できないのにこのざまではねぇ…。法務的な制約はいろいろあるかとは思うんですが、こういう企画をやるのならそこをなんとかがんばってでもWAVEMASTERなりSweepRecordなりに制作協力を依頼するとか、社内のメンバーでもっとマシな仕事ができる人はいなかったんでしょうか?外注の同人に頼り切るほかなかったんでしょうか?で、この内容で突っ込まれたら、同人にやらせてるからしょうがない、で、逃げ切るつもりだったんでしょうか?そんなんで納得できるかっての。
音質的にもこのBOXでは問題ないとか書いてきましたが、全体的に詰まってしまってっていうか、要するに素の情報量で収録されてるとは思えないしょぼさなんですよね。意図的に削ってんじゃないの?というか、圧縮音源でダメな音質になってるとこうなるよねっていう感じなんですよ、もうBOX全体が。
とはいえ。
この商品が買いじゃないのかといえば、非常に情けない話ではありますが、現時点でグラディウスの音源を網羅していて容易に手に入るものがない以上は、ひとまず過去作をひととおり聞いてみたいという人にとっては、しょうがないけどこれでいいんじゃないの?と言わざるを得ない結果となってしまったのが、非常に非常に悔やまれます。
グラディウス初代の基板の音は本当はこんなにしょぼくないですよー、と…ほんと涙出そう。こんなことなら基板手放すんじゃなかったよってね。実際、バブルシステムはでかい基板なので保管が結構面倒でソフトも飛びやすくて、ソフトが飛んだらもう書き直しもしてもらえないからただのガラクタになるんで、手放したことを後悔したことはあまりなかったんですけど…一時期は2セット持ってて、片方は純正シールドケース付いてたから、でかくて邪魔くさくてしょうがなかったんで手放したんですが。とはいえ基板のサウンドテストから容易に録音できるのかというとそうでもなかったりするんですが、それはさておいて。
実際に中古なりなんなりで手に入れられることができるのなら、アポロンの録音盤か、アーケードサウンドトラックを聞いてみてくださるとよいかもー…ま、このいずれにしても、それはそれでいろいろと不満がないわけではないんですが。
特に、グラディウスではなく沙羅曼蛇なんだけど、オリジナル・サウンド・オブ・沙羅曼蛇のシングルCDや、グラディウスIIIのCDは、聞かれたことがない人には聞いてみてもらいたいですね。特にアポロンのシングルCDのグラディウスと沙羅曼蛇はまだゲームサントラが黎明期だったころのサントラの作り的なものがわかって面白いと思いますし。今では当たり前の基板からの余計なエフェクトを付けない収録というものが、当たり前になったのはこういうのがあったからでもあるし、そうなった今としては逆に貴重な音源だとも思いますし。当時はそのシングルCDでも全然わくわく出来てたわけですから(もっとも当時はシングルCDというよりはカセットテープでのリリースで、もちろんカセットで聞いてました)。逆にその収録内容自体も、今聞いても面白かったりするので、今回のBOXがULTIMATEというなら、そういった音源も版権関係の許諾をなんとかしてくるとかで網羅すべきだったんじゃないかなと。実機収録を主旨としているなら音質的に甘すぎるし、かといってSE入れたり変な演出での自己主張はしてみたりとか、ボーナストラックの選曲とかも、とにかく今回のBOXは手放しで喜べないどころか、この程度ではありがたがれない、残念な出来になってしまったな、というのがトータルとしての感想です。ま、制作に関わった同人の方たちは、大好きなグラディウスのオフィシャルのCD-BOXを直接好きなようにいじりまわせた上に、ブックレットでの売名もできたからうれしいでしょうけどー(棒)。妬んでるとかそういうのではなくて、仕事として受けたのなら同人だとかいう甘えは捨ててお客様からお金を頂いて売る品物だということを念頭に置いたしっかりした仕事をしてくれよって言いたいんですけどね。その上でちゃんとやってるつもりなのがこのBOXなのだとしたら、仕事なめてるというか、耳腐ってるだろとか、そういう罵倒も当然受けてしかるべきだと思うんですけどね。
とにかく残念なBOXになってしまっていてガッカリです。
究極と銘打った以上は、もう当分はグラディウス初代の録り直しはないんだろうなぁと思うと、本当に残念です。
なんでこうなった…。
コナミは今後、KONAMI SHOOTING COLLECTIONとかいうCD-BOXも出すようで、沙羅曼蛇はそちらに一通り入るようですが、ほんとそっちで2枚使うならグラディウス箱の方に入れて10枚組にして出せよって話で。むしろシューコレは8枚でいいだろうと。で、こちらの収録も今回のグラ箱同様に下請けというか同人に丸投げするのだったら、音質的には期待できなさそうだなぁというのが…結構いい値段するんですけどね、これ。グラ箱は見落としてたんで最近買っただけでシューコレの方は予約しましたが。買いますが、聞いて音質がひどかったらまたこういうことの繰り返しになるのがイヤだなーと思ったりしてます。ちゃんと良録音で発売してくれるといいな…このグラ箱と同じスタッフだと期待できないけど。
以上、グラ箱の感想はガッカリでした、で、オチです。
もうほんと残念です。
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