東京終わった?(東京都における青少年保護育成条例の改正案可決で)
このところ触れてなかったのですが流れだけは見てたんだけど、やっちゃった感じですね。
賛成多数で可決 都の漫画規制条例成立(TOKYO MX NEWS)
というか、石原慎太郎も長いこと権力持ちすぎて何か勘違いしちゃってんじゃないでしょうかね。わたしは都民じゃないし敏感でもないので、こいつがおかしいなと思ったのはオリンピック招致のあたりからなんですが、敏感な都民の方はもっと早期からこいつが狂ってることに気がついていたんじゃないでしょうか。就任してしばらくはいい仕事もいろいろしたのかもしれませんが、長くやってると権力行使の方向を誤る劣悪な老害でしかないものの見本になってますよね。本人はそのつもりはないんでしょうが、悉く上から目線の発言がもうどうしようもなく勘違いしているのを体現していて失笑するしかない状態。
都青少年条例:自著で過激本も容認?指摘され石原知事反省(毎日jp)
ここでも「世の中に変態ってやっぱりいるからね、気の毒な人でDNAが狂ってて」こんなコメントを石原は出していますが、それじゃあ自著で障子にちんちんを突きたてる描写を書いた石原もとんでもない変態だよjk(しかもちんちんに本をぶつけられて快感とか…ほんとにとんでもない変態だよ)。なるほど石原都知事もDNAが狂ってる変態なので、同属嫌悪というわけか。
それはさておき、可決させた都議会も狂っているといえば狂っているんですが。
で、出版社(秋田書店、角川書店、講談社、集英社、小学館、少年画報社、新潮社、白泉社、双葉社、リイド社)のコミック10社会の来年の東京国際アニメフェア2011への不参加、これ実際にやるのかどうかわからないですが、現実になったらどうなるんでしょうかね。知事は「どっかの会社がね来なきゃいいんだよ、アニメフェアに。来年、ほえ面かいて来るよ。ずっと来なくてもいいよ」なんて言っちゃってますが、東京国際アニメフェアってわたしは行ったことが無いのでどのくらい影響力のあるイベントなのか知らないんですよね。あの石原がそこまで言うってことはそれなりに影響力のあるイベントなんでしょうが、「来年、ほえ面かいて来るよ。ずっと来なくてもいいよ」なんて大人げない発言まで出るようなら不参加でいいんじゃないでしょうかね。コミック10社会は『原作者の漫画家が希望すれば、出展するアニメ関連会社に協力しないよう要請する』ともしているので、片っぱしから出展取りやめでイベント自体がブチこければいいんじゃないでしょうか。それでも石原は強気の姿勢を崩さないでしょうけど(老い先短いから好き放題やってるとも言えなくもないのか…こういう老害はかなり性質悪いですよね)。
規制の範囲やそれを施行する人たちの基準があいまいすぎるのも問題。そもそも、簡単に線引きできることじゃないし。副知事・猪瀬直樹の「火の鳥は近親相姦描写があっても傑作だから規制しない」「傑作であれば、条例なんてないも同然」なんて、見るからに頭の悪い発言が、施行者の拡大解釈と恣意的な運用がまかり通るであろうことを予想させてザル法なのか表現弾圧なのかもはやわけわからん状態に。というか、こんな頭のかわいそうな人が副知事とは東京都も災難だなぁ、と…。
基本的には規制というよりも分別をつけることについては、わたしは賛成なんですよ。でも、それは法律や条例でやるべき話じゃない。
『みつどもえ』原作8巻(面白いから買って読んでみて欲しいっス!)に収録の137卵生に出てくる書店の店員さんみたいに書店での対応とか、あとは親がしつけていけばいい話なわけで。
こんな感じじゃないでしょうかね。
表現規制をして犯罪が防げるならそんなに簡単な話はないわけで、そうはならないから無闇な表現規制はすべきじゃないんですけどね。画像映像でそういうものがあるからといって、それを実際にやっていいか悪いかとか、やったらどうなるのかをきちんと教えていくこと自体が大事なんじゃないのかな?とわたしは思うんですよ。綺麗事とかじゃなくて。臭いものにふたをするのは処理としては簡単かもしれないけど、そういう臭いものを知った上でどう対処するかということを教えていくことの方が大事なはずなのに、老害石原のように「(規制対象の漫画を)テレビ画面に映して出してみてくれよ。みんなたまげるよ、本当に」「てめえら自分の子どもにあんなの見せられるのかね」なんて感情優先で決めちゃってるのが問題。あと、規制対象のものをテレビに出せばなんてのもバカな話で、見たくない人とかに敢えて見せて規制しようぜなんて煽る必要も全くないわけですが、この都知事はそういう方向性で、おそらくは『気にいらないから規制しよう』というのに都合よく理由付けしようとしているとしか見えません。
ただ、出版側とか書店側にも反省すべき点はあるとは思うんですよ。それはあまりにも安易にそういうものが目に触れるようになっている現状で、たとえば秋葉原なんかにしても堂々とエロゲーのポスターなんかが場合によってはあからさまにNGだろっていうのが店頭に貼られていたりだとか、出版側もレディコミだとか少女漫画であからさまにそういう描写があるものを全年齢向けとして出していたりだとか、チャンピオンREDいちごだとか(苦笑)。そういうのはどうかと思うんですがね。秋葉原なんか昔は結構その手のはわりとひっそりそれっぽい場所にしかなかったりしたんですけどね。今のような野放図な状態を招いたことは、サブカル云々で無責任に持ち上げて煽ってきた連中にも原因の一端はあると思いますよ。だから、出版するならとか売るならそれはそれできちんと区分して、基本的にはあまり人目に触れないように、でも規制したい年齢を除いた見たい人向けには問題ない状態で手に入るようにという場の整備は必要だと思います。で、その場の中での表現の自由は守られるべきだ、と。
場違いなところでいきすぎたことをやってるものが規制されるのは当然。名指ししますが『ヨメイロちょいす』とか『あきそら』とかな…特にどれとか言いませんけどガチのエロマンガ市場だとつまらなくて生き残れないような半端なもので一般誌でエロに頼って人気が持ってるなーと思えるような(心当たりある作品がある人結構いるんじゃね?)、そういうのは規制に引っ掛かって当然だろとは思うんですが、自主的にエリアを分けている本来あるべき市場の表現や出版にまで、それを拡大解釈して規制しようとしたりしてくるのは断固として阻止しなければならないことで。んで、なんで条例に対して出版界や作家さんたちが反対しているのかといえば、拡大解釈によって表現そのものが規制されかねないからなんですよね。単にエログロや暴力表現だけの話じゃなくなってくる、これが為政者の恣意的な運用がまかり通ってくると『気にいらないから規制する・そうでないものはお目こぼし』といったような歪んだ状況が発生するからで。
そして、東京都はそういう表現弾圧がまかりとおる下地ができあがってしまった、というわけで問題なわけで。大手出版社はほぼ東京に籍を置いているし、流通の中心も東京だから、東京で条例が施行されるということは結局全国的にアウトというほど影響力があるので無視できない問題。そんなの関係ないとか、エロゲ・エロマンガだけ規制されればいいんじゃね?なんて思っているような人も意図しないところで影響を食らうような下地が出来上がってしまった、ということなわけですよ。
今後どうなるのかはわかりませんが、この状況には気をつけておかなければならないと思います。施行は来年7月からですが、それ以前に業界や作家さんが委縮してつまらないことにならなければいいのですが…。
みつどもえもらき☆すたもクレしんも埼玉だし、いっそこの手の産業は埼玉に移れば?と思ったりしなくもなかったり(苦笑)。
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