銀座 ソニービルでMDR-EX600/MDR-EX1000/MDR-EX510をMDR-EX800STも持ち込んで比較試聴してみた
※201012121322 EX1000を買ってEX800STやEX600と比べてみた感想もあげました。借り物の試聴とはちょっと違う結果ですが大筋はわりとそのままだった感じ、こちらもどうぞ。
※201011110620 結局個々で試聴した機種はEX1000を除いてすべて買ってしまって家でじっくり聞き直したので、EX600はここ、EX510SLはここも参照願います。
餅の味は絵にかいた餅ではわからない<挨拶
銀座ソニービルへ行ってきました。
目的は新EXシリーズの試聴。
いまさらで出遅れ感たっぷりなんですが、多方面で絶賛されまくりで気になっていたMDR-EX1000とその日蔭者的扱いにされてしまっていたMDR-EX600、あと発売前ですがなにげに評判の良いっぽいMDR-EX510SLをMDR-EX800STをも持ち込んで比較試聴してきました。
時間的な問題もあるので結構手短に聞いてきたので参考になるかわからない戯言レベルの感想ですが(とはいっても結構長い時間とっかえひっかえやらせてもらいました…カウンターのご担当の方すみません、ありがとうございました)、ひとまず印象を。
プレーヤーはNW-A846で試聴に使った曲はEX800STで最近よく聞いてるThe Best Buono!のMY BOYとY.M.O.のBGMのU.T.をメインに、それぞれ気になった曲をちょぼちょぼと。音量は15を基本で聞いてみました。当然ノーエフェクト、イコライザー未使用です。各種音質調整機能も使用しません。A846のS-Masterって素性がかなりいい感じなので、素で比べないとあんまし意味ないかなーと思ってるので。
まずEX510から。
EX500の順当な進化という感じでした。低音が出すぎと思えた前作よりは多少抑え気味でバランスも良くなっています。レンジと解像感は値段なりだと思いますが、実売7980円程度におさまるのならこれはこれでありだと思います。装着も前作よりもずっと直感的にすっと耳に入れやすくなってます。このあたり、前作と違って装着しやすくなっている工夫が生きていてナイスだと思いました。カジュアルに普段使いしてもよさげな一品に仕上がってるんじゃないでしょうか。良くも悪くもEX500の進化系ですが、今から狙うならEX500の型落ちディスカウントよりもEX510を待つことをおすすめしたいです。そのくらいの価値はもちろんあります。
次、MDR-EX600です。
実はこれ結構気になっていました。
これを買うくらいならEX510を買え的なインプレッションだかレビューがどこかにあったような気がしたので、そこも含めてどんなものかなぁ、と。
実際は…当たり前ですが値段分の差はしっかりあります。
予算出せるなら、あと、イヤーハンガーでの装着感(これは悪くはないです、慣れの問題)と取り回しの悪さも耐えられるなら音質的にはEX510よりも断然EX600をおすすめしたいです。
解像感がかなり違います。EX510よりも鮮明かつ繊細です。低音もEX510のように量で攻めるというよりはしっかりと質もあり、締まりもいいです。どちらかというとこれもEX500の進化系の音だなと感じたのですが、解像感がぐっと増して500のようにシャリついたり雑になったりせず、低音もぐっと出てきてバランス的には低音寄りといえなくもないけど盛りすぎではない…結構いい線いってるんじゃないか?と思いました。普通に聞いていい音してると思います。で、路線としてはEXなのでモニターライクという狙いですが、どちらかというとEX90のような聞いていて楽しい路線も持ち合わせています。つまり、それなりの明るさと空間表現もありますってこと。実売が17000円台か、それを割るくらいなら全然お買い得な機種だと思います。価格的にはEX600は定価24675円(税込)と、EX800STの25200円(税込)に近いので比較対象となるわけですが、音場と音の正確性、分離のよさなどに用途による性格の差があると感じました。音場はEX600の方が若干広めでそこそこのライブハウス的感覚で気持ちよく聞けるのですが、アタックや引きなどのレスポンスや分離の良さや定位の良さ・分離していてもまとまって自然に聞こえる良さなどはEX800STに格の違いを見せつけられる思いでした。EX800STと比較してしまうと、EX600には若干の雑さも感じます。だからといってEX600が悪いかというとそういうわけでもなく、定価レベルではさほど差がないにしても実売で5000円程度の開きがあり、なおかつ開発経緯や用途も違い、値段だけでは推し量れない部分があると思いました。そしてEX600はEX500の発展系といってもEX90に近いものもあり、取り回しなどの使い勝手の面では扱いづらいものの、EX90の後継をという欲求には応えてくれる音質は備えているんじゃないだろうか…と。あそこまでのきらびやかな元気さはないにしても、聞きやすくノリのいいサウンドを聞かせてくれて、それなりのインパクトもあって、価格的にはヘッドホンのMDR-CD900STにも近いということで、面白いイヤホンですよ。分析的ですごく明晰なんだけど落ち着いているという稀有な性格のEX800STと対比すると、近い雰囲気を持ちつつも廉価で元気で楽しげな音を聞かせてくれるEX600というのは、これはこれでありだなーと思いました。つまり…質的なレベルの差というのは厳然としてあると感じましたが、同時に性格もそこそこ違うので、好みで選べばいいんじゃないかな?というものだと思いました。なので、結構いい部分あるねと思ったEX600ですが、上にEX1000がいるおかげで不当に低く評価されてる気がしてなりません。ここらへんは後述します。
そして、EX1000です。
まず…解像感高いです。
そして音場広い。オーバーヘッドでK701みたいな開放的な音に近い印象、しかもあれよりもぐっと解像感高くてレスポンスもいいです。他のナンバーの機種と比較すると低音薄めの印象ですが、全体的なバランスはいいです。パワフルな低音とは感じませんでしたが、品のいい低音です。低音に限らず各音域のレスポンスが非常によくてアタックよく引きも締まって聞こえます。ある意味ではかなりあっさりしているんですが、わりとどんな人でも一聴して良いイヤホンだとわかる音を出してくる、聞いていて心地よさげにできている機種だと思います。材質面でも液晶ポリマーフィルム振動版や強力なマグネット、7N-OFCのケーブルが奢られているのが効いていると思われる鮮明な音を堪能することができます。モニターサウンドというよりは、かなり『解像感は高くレスポンスも良いのでくっきりしているけれど繊細で聞いていて心地よい』という方向に振った音づくりだなと思いました。これで聞くサイレント・イヴなんか、すごく気持ちいいですよ。イヤホンだし耳からユニットが消えるという感覚までは行かないですが、それでも広大な音場を感じさせる作りがこれまた稀有です。ただ、唯一気になったのが、比較した他のナンバーの機種では気にならなかった音量の取りづらさ。EX1000だけは音量15ではかなり小さく聞こえるため、他と合わせるために音量18~20程度まで上げて聞いてみたりもしました。インピーダンスはEX800STとEX510が16Ω、EX600とEX1000が32Ωなのでインピーダンスだけの問題ではないようで。なので、少々心配なのが、NW-A846ではEX1000をドライヴしきれてないんじゃないか?ってことではあるんですが、ひとまず今回は条件を揃えて比べてみたいため(イヤホンなので携帯音楽プレーヤー単体前提でというのもあります、それでまともに鳴らないイヤホンじゃ一般的に意味ないですから)、今回は特にポータブルアンプなどをかまさずに聞いています。それで結構音量取りづらいイヤホンだなって。言う人に言わせると音が遠いなんて言っちゃうんじゃないかなー?と…遠いというより音場が広くて音量取りづらいからそう聞こえるんでしょうけど。で、音量を上げると音が近づいてくることは近づいてきますが、音場の広さもしっかりある状態でさわやかに上がっていくので、ぐんぐん気持ちよく音量を上げたくなるから結構危険(苦笑)。意識して適度に下げて聞く必要はあるかもしれません。ちなみにデフォの状態で試聴機を出していただいたので1.2mケーブルだったんですが、興味もあったので0.6mのケーブルも出して聞かせていただいたんですけど、長さの差による有意差というのは感じられませんでした(ここで糞耳といわれてもかまわんよ?)。単純に使い勝手の問題の解決のために2種類あるという印象。1.2mケーブルはL型ミニプラグですが、0.6mのケーブルはストレートミニプラグです。これも各所の紹介通り。walkmanを胸ポケとかネックストラップで使う人にとっては0.6mケーブルに換装するのがよさげです。ユニット側の着脱ネジは結構ぐらぐらしていて、そこらへんはEX800STの方が作りがしっかりしていていいなーと思いましたね。コンシューマー用と耐久性の要求される業務用ステージモニターだから比較自体がアンフェアではあるんですが…。
…と、着脱式コードの話が出たので気になっている方もいるかもしれないアレを受付のお姉さんに許可をいただいて試してきました。そう、EX1000の7N-OFCコードをEX800STに接続して聞くとどうなの?という、アレです。
結果は…ぶっちゃけ、おすすめしません。
RCAケーブルやスピーカーケーブルなんかでグレードの低いものから高いものへ上げてみた人ならもしかしたら共感してもらえるかな?というネタなんですが、つまりは低音が太くパワフルになり高音も鮮明さを増してきらびやかになり、あきらかに情報量も上がってるかな?と思わせられる音にはなるんですが、音質的には輪郭がかなりきつくキンキンで過剰に硬質になってEX800STのバランスの良さがガタ崩れになり、かなり聞きづらくなります。音場的には若干広がる印象もあるんですが、これも定位感が元のケーブルのバランスとは違って崩れてしまうため、正直あんまりよくないなぁ、と思いました。情報量や明瞭さが上がるというより強調気味になってバランスが総崩れしてしまうという印象でした。ケーブルを良くすると各コンポーネントの性格付けやグレードアップにもつながるセパレートのコンポなどと違ってケーブル込みで音質調整されていると思われるイヤホンでは、特にこのEX800STでは、やらない方がいいですね。わたしはすでにサービスで注文済みだ…やっちまいました(涙)。試聴してからにすればよかったですよ…。
そんなこんなで銀座ソニービルにて手持ち以外の3機種を持参したEX800STと比較してかわるがわる聞かせていただいたんですが、絶賛されてるEX1000一択というわけではなく、それぞれに性格づけが違うので、財布の中身とも相談しつつ好みと用途で選べるラインナップに仕上がってるんじゃないかな?というのが、わたしの印象です。
EX90から乗り換えとしてはEX600ないしはEX800ST、元気のある音でそれなりに音場感も欲しくてノリよく楽しく聞きたいならEX600です。EX600は結構万能なんだけど、得意そうなのはロックやハイスピードなテクノで低音が効いてるような曲なんか楽しいねと思いました。明瞭かつ解析的でそれぞれの音が分離して定位も良く聞きとりやすいんだけどまとまりも良くてソースをがっつり楽しみたいならEX800ST。EX800STは得手不得手はなくて、何をソースに持ってきてもそつなく鳴らす印象です。ここらへんはリファレンスとなった音も含めたコンセプト自体が他の機種と違うので、当然でしょうね。または耐久性一番というならEX800ST。広い音場でさわやかにリッチに楽しみたいならEX1000というようにそれぞれ好みで選べば良いんじゃないかな?というところです。
わたしの場合は用途と好みとしてEX800STを買って正解だったなと実感できたのが、今回の試聴での収穫でしたね。で、追加で買うなら一番初めに手にしたいのはEX600かなぁ…と。EX1000は、確かに家でじっくり聞いてみたいとは思いますが…なんていうか、寝ホンにも良さそうだし、とはいえあの装着で寝ホンはきついというのもあり。悩ましいですね。どれもいいイヤホンです。どれが高いから高級でそれより下は安物というのは、少なくともEX600以上では、ないと思いましたね。EX600に若干の雑さは感じるわけですが、それでも安物とはいえないです、性格付けによって好みで選べば良いってレベル。一番明瞭に聞きとりやすいのはEX800STでしたが、これも用途を考えれば当然でしょう。EX1000はそういうようなモニターサウンドではないんですが、音楽を流れるようにリッチに楽しむというのならこれが極上。繊細でレスポンスもいい緻密な鳴りなんだけど、そこをいちいち解析的に聞くというのはEX1000を楽しむスタイルには合わないかな?なんて思いました。EX1000ではロックやテクノももちろん楽しく聞けるんですが、それよりはアコースティックな音源の方にフォーカスをあわせてるんじゃないかな?という印象です。
以上、個人の感想ゆえまるっきりあてにならない恐れが大きいのでネタ程度に「ふーん」とでも思ってもらえればという感想なんですが、わたしの印象ではこんなんでした。EX1000ならなんでもおkってわけじゃなくて、用途・好みで欲しい機種をよく吟味して買えばいいんじゃないかな?という…当たり前といえば当たり前すぎるんですが、実際に聞いてみて体感できたので面白かったですよ。
余談その1
ソニービルの受付のお姉さん、「やっぱりそれぞれお値段差ありますよねー」「わかる方にはそれぞれの違いで選んでいただけると~」なんて話を振ってくださいましたが、正直多分そんなに聞きこんでいらっしゃったり違いについての詳細を話せるかというとそういう印象ではなかったんですが、むしろその方がいいですよ?ってか、受付の方がガチのオーヲタで熱く(暑苦しくの間違いじゃないのか?)意見交換できたらそれはそれで面白いかもしれませんが、そりゃ普通ひくだろ…という(苦笑)。こちらがフロアを離れた後にカウンター裏でちょっとひきつつ苦笑されて、くらいはありそうな気がしますが(涙)。
そこそこ長時間の対応になってしまってすみませんでした、多分こんなところは読まれないと思いますが、ありがとうございました、と、こんな場ですみませんが改めてお礼したいです。
余談その2
先日なんですが、EX800STのケーブルが長いのでケーブル長アジャスターを使おうとEX500の箱を探したのですが見つからない、というわけで、MDR-EX50LPを買ってしまいました…(バカ)。
せっかく買ったので、上の機種たちと同じ条件で聞いてみた感想をちょっとだけ。ちなみに地元の上新電機で税込1980円。
重低音~なんてウリのシールが貼られていて、その通り低音盛り気味ですが過剰ではないですね。当たり前ですがそんなに解像感あるわけじゃなくて結構角丸い音なんですが聞きやすい。レンジも広いわけじゃないけど、聞ければいいやレベルで簡単に手に入る機種としてはいい音出てるんじゃないでしょうか?音場とか結構EX600なんかの上位機種に近い印象。定位も悪くない。ボーカルもぐっと出てきてノリよく楽しく聞けます。ユニット小さくて着けやすいし装着感もなかなかいいかも。Y字コードなのでそこらへんで好みが分かれそうですけど。こういうのならU字のネックチェーンタイプのがいいかも。iPodの付属イヤホンとかなんかからの乗り換えなら、まずこれを試してみるってのはありなんじゃないかな?と思いました。値段なりというにはちょっともったいないくらいの音は出てるんじゃないかなー?と。ま、それなりに歪んだりもするわけですが、こういうのは手軽に楽しく使えればいいんじゃないかなぁ?とも思うわけで。ユニット小さいしケーブルもしなやかだから使わないときは束ねて結んでポケットに突っ込んでみたいな用途でも全然気にならないだろうし。
というわけで、EX50も結構いいですよ。
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コメント
>興味もあったので0.6mのケーブルも出して聞かせていただいたん
>ですけど、長さの差による有意差というのは感じられませんでした
>(ここで糞耳といわれてもかまわんよ?)。
スピーカーケーブルでは4mで、ほぼ100kHzまでフラット。
プロ仕様のスターカッドケーブルでは200mの長さですら
可聴帯域内ではフラットだそうなので、同一ケーブルなら
60cmの差では音質の変化はなさそうですね。
>EX1000の7N-OFCコードをEX800STに接続して聞くとどうなの?
>という、アレです。結果は…ぶっちゃけ、おすすめしません。
そこまで変わるということは、EX800STとケーブルの構造が
かなり違うんでしょうね…。
確か、銅線の純度の高低よりも、室温の温度の上下の方が
影響デカいらしいので。
ネットでは、ヘッドホンのケーブル交換をしてる人を見ますが
結構な博打に感じます。ケーブルが着脱式なら良いんですが、
そうじゃない場合、orzなことになりそう。
記事と話題がズレますが、ヘッドホンのバランス化で
「音が変わった」と言うのも、ケーブルを丸々交換してるため
じゃないかと思ったり…。
投稿: plto | 2010年11月 3日 (水) 14時16分
pltoさん
どうもです。
EX1000のケーブルですが、やっちまった件…ソニーのサービスステーションに確認したら、1.2mの方は届いているけど0.6mのは在庫がなくて納期未定で12月頃になりそうとか。なんでそんな0.6mだけ在庫がないの?とか思ったりもしてますが、これ、まさか某所で0.6mの方が音が良いなんて炊きつけた人がいる影響?そんなわけないか…と、変に勘ぐってしまったり。
そういうわたしも変化があると面白いかな?と思いましたが、1.2mと0.6mでは明白な差は試聴した限りでは感じられませんでした。しかし、もう良くなるわけではないとわかっていて買うのも…涙が止まらない。
そんなこんなでEX600のケーブルが気になったので部品で取ろうと思ったら、0.6mも1.2mも6600円するとか。セットでじゃないですか?と聞いたら、それぞれのお値段ですというので、両方買ったらあとちょっと足せばEX600買えてしまうよ?といわけでEX600注文してしまいました(バカ)。
それからEXシリーズのそれぞれのケーブルの構造ですが、基本的にリッツ線で被膜が云々とかの詳細構造はあまり変わらない気がします。ま、プラグ周りの作りとかが違うので同じともいえませんが。どうなんでしょうかねぇ…。線材よりも構造の影響が大きいかもというのは、わたしも電源ケーブルの実験で身をもって体感しているけれど、イヤホンのリッツ線の場合は同室温で試してみたのは初めてでかつあからさまな変化を感じたので、良くなるか悪くなるかはさておき、体感できる変化があることは間違いないです。
あと、わたしがイヤホンやヘッドホンのリケーブルに否定的な理由がこれで確信できたというのも大きかったです。イヤホンやヘッドホンはメーカーの開発の方もケーブル込みでチューニングしているはずで、それを変えてしまうのはチューニングバランスを根本的に崩すことになるんじゃないか?と。そもそも今回のEXシリーズも断線対策として取り外しができる仕様ではありますが、カスタマイズのために取り外しができる仕様ではないわけで、ケーブル単体でみて高価だったり純度の高い線材にしたからといって音質が向上するかというとそうとは限らない、ということを実証する結果になってしまったのが、なんとも…。
以前から疑問視していたイヤホンやヘッドホンのリケーブルですが、取り替えて無邪気に喜んでいる人はそれはそれでいいんじゃないかとは思うんですが、わたし個人としてはそれでよくなるかどうかは場合によりけり…むしろ良くならないケースを交換したから良くなったと思いこみたいということがほとんどなんじゃないかと思います。特にメーカーがプロダクトとしてしっかりチューニングしたことを売りにしているイヤホンやヘッドホンであればあるほど、リケーブルすることによるマイナスは大きいのではないかと考えます。
電源やアンプやDACやスピーカーまわりのケーブルを変えて追いこんでいくのとはわけが違うと思っています。
投稿: 釘町阿梨 | 2010年11月 4日 (木) 01時03分
とても参考になりました。アマゾンのレビューよりも、書き方がとてもよいですよ。EX600に興味を持ちました。現在、EX500SLで聞いていますが、満足しています。でももっと…という気持ちになりました。若いころはオーディオに凝って、数十万とかけました。それに比べたら、安いものです。
投稿: ペコちゃん | 2010年12月11日 (土) 07時38分
ペコちゃんさん
参考にしていただいてありがとうございます。
結局EX1000/EX800ST/EX600と揃ってしまったので、近いうちにまた手に入れて聞き比べた感想を書いてみたいと思っていますので、おひまでしたらまた見ていただけると嬉しいです。
銀座試聴の感想とはそこそこ変わってきそうな感じです。
投稿: 釘町阿梨 | 2010年12月11日 (土) 10時10分