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2009年3月 8日 (日)

REAL ARCADE PRO.2をセイミツ工業のレバーとボタンに換装してSE(Special Edition)化してみた

ホリのジョイスティック・リアルアーケードPro.2(通称RAP2)はデフォでもしっかり使えるわけですが、先日友人から「セイミツ化しないの?」って話もあったし、いい機会?だからやってみようということで、いまさらなんだけどセイミツ工業さんのレバーとボタンに換装しました。

Rap201
これはノーマルのRAP2です。ここから換装します。
家庭用アーケードスティックスレまとめWikiはとても参考になりました…昔はこんな情報源無かったから、いろいろ苦労してましたけど、こういうので情報共有できるようになったのはいいことですよね(メーカーが下手なものを作れなくなったともいえますけど)。

前置きはさておいて。

セイミツさんに発注したのは以下のもの。
・LS-32-01(桃・SSベース)1個
・PS-14-G( 同色ボディー・桃)8個
・PS-14-D( 同色ボディー・桃)2個
全部で送料・代引き手数料込みで4000円とちょっとでした。
レバーのLS-32-01は標準でSSベースらしいのですが、一応注文時に「SSベースで」と確認しています。
ボタンはいろいろあってスタート・セレクト用の24φのものも取り寄せました。おかげでホリボタンのアレが…詳細は後述します。
色はお好みでどうぞ。直前にホリのサイトで見た『すっごい!アルカナハート2 対応スティック』が印象に残っていたのでなんとなく『桃』を注文してしまいましたが…結果は…w 

作業前に用意するものは以下の工具。
・#2のプラスドライバー
・7mmのボックスドライバー(ナットドライバーとかいわれてるものです)※軸が長めのもの。短いと届きません。
・先細のラジオペンチ
・6mmのマイナスドライバー
これだけあれば十分です。最近のならダイソーとかで買える100均のものでも十分です(ただしグリップ太めで先端のしっかりしたものを。わたしが業務でも使ってるのは赤いラバーグリップにS-gripと印刷された#2×100のものです)。古いものだと先端がゴミなのでダメですが、最近の100均のはかなりマトモな工具になってるので。
一応、滑り止め付きの軍手なんかがあると、手を怪我しなくてすむかも。わたしは指をちょっと切っちゃったので。板金の加工が雑なので(普段弄るところではないから別にいいんですが)、鉄板のエッジで指を怪我することがあるかも。

まずは底面のネジ8箇所をプラスドライバーで外します。
底面の板が外れたら次は天板を外すのですが、ここはナットドライバーで6箇所外します。表面から付いてる根角ネジを落っことさないように、それとナットを外しやすいように、表面から根角ネジを押さえながらやるといいです。天板を止めている根角ネジのワッシャーが一箇所だけ付いてない(ちょうど連射基板の隣、上の真ん中のネジのところがない)のは仕様のようです。他所のサイトでもなぜないんだろう?ってなってましたが、手元にあるRAP2も2台とも付いてなかったので。
天板が外れたら配線を傷めない様に気をつけながらの作業になります。メンディングテープで配線が筐体内に固定されているので、テープから外しちゃった方が作業的には楽ですよ。
まず、換装の簡単なボタンから。ボタンに配線されているファストン端子を引っこ抜くわけですが、下手に力を入れると配線を傷めたり手を怪我するので、ラジオペンチでつまんで梃子の原理で引っこ抜くか、軍手をして端子をつまんで引き抜きます。全部のボタンの配線を一気に引っこ抜くとどの配線がどのボタンだかわけわからなくなるので、一個ずつ交換するのが確実です。
ボタンを換装し終えたら、レバーの換装です。
まず出荷状態でレバーのコネクタについているホットボンドは爪を引っ掛けて少し力を入れたら軽く取れるので、さっさと取って捨ててしまいますよ?
デフォの三和レバーは、まずマイナスドライバーでシャフトを固定しつつレバーボールなどを取り外し、その後天板の裏から4箇所ネジを外して取り外します。
レバーを天板に固定しているネジのつけはずしのコツとしてはWikiにも記載がありますが、ネジを押し付ける力とネジを回す力を8:2くらいの比率で。押し付ける力を強くして、回すのはわりと軽めに。回り始めたら押し付けと回転両方、無駄に力をかけずに流れに任せる感じで回します。
それと、ここだけじゃなくネジ回しすべてにいえますが、回していて手ごたえがあったらまず回すのをやめて正常に固定できてるか確認しないとダメですよ?
説明が難しいんだけど、回していて『こつん』とか『くっ』いったような手ごたえがあったら、そこで止めます。止めずに力任せにトルクをかけると、ほぼ確実にネジ穴をつぶしてしまいます。
それから押し付ける力の方が回す力より強くというのは、ネジ頭をつぶさないためですね。頭をなめてしまったらそれだけで作業がぐっとやりづらくなりますよ。
こんなのでも分解・組み立て作業で食べてる人なので、そういうものだと思ってもらえるとよろしいかと。
元のレバーが取れたら取り付けですが、ここでまずセイミツレバーの準備をしておきます。
天板へ取り付ける前にレバーを分解します。
レバーボール・レバーパッキン・サブガイド・メインガイド・スイッチ取付板・基板(スイッチ付き)を取り外して、天板へスティックを取り付けます。
※ちなみに新品のレバーの場合はグリスアップしなくていいので、シャフトまでは分解しないようにしてください。元々グリスついていますから。というか、ゲームセンターで酷使されるわけでもないので、グリスアップなんてそう頻繁にやるものでもないです。家庭用として使うなら、そこまでは不要ですね。買ってからもう20年近くになるコントロールボックスのレバーでさえ、グリスアップなんてしたことないですよ?(さすがにそれはやっておけって気がしますが…)。
取り付け時、天板側の穴にはネジ切りされてませんがネジ自体がセルフタップのものなので、穴の位置さえ合えば垂直に押し付けて回せばネジ切られてしっかり固定できます。そのとき若干の力が必要だけど、ネジ切りに必要な力はそれほどでもないので、切り終わって固定しきったときにまた手ごたえがあるんだけど、そこで固定できてるからそれ以上はネジを回さないようにしないとダメです。そこで回しちゃうとせっかくネジ切って作ったネジ穴が壊れてバカになりますよ?
取り付けたら元通りにレバーを組み立てますが、写真を参照していただけるとわかるようにレバー基板のコネクターがボタンと干渉するので、コネクターは先に接続しておいてからレバーを組み立てると難儀しなくて済みます。
コネクターは元の三和レバーとは取り付け時の表裏が逆になりますが、ピンアサイン自体は同じなので、特に配線変更せずに差し込むだけで使えます。
コネクターとボタンの干渉はどうしても発生してしまうので(この方向で取り付けないとマトモに動かない…ピンアサインを変えて方向を弄る手もありますが、せっかくコネクターで換装が容易になってるのにそれを捨てるのはどうかと)、気になる方は以下の方法とかどうでしょうか。お勧めはしません。
レバー基板のコネクターとボタンの干渉が気になる方はコネクターからの配線をオスコネで受けてファストン端子化するハーネスを作っておけばLS-32を使えていいと思うんですが、ぶっちゃけ面倒くさくなるだけなのでそこまではしなくていいと思われます(配線の確認って実際かなり面倒ですよ?昔やってたから言いますが、コネクタ一発で配線できるならそのままにしておいた方が問題は少ないです…というわけで、昔ロケにいた当時、バーチャレバーが出たときは操作性はともかくメンテナンス性では諸手を挙げて賛成したくなったもので…セイミツレバーでコネクタータイプが出たことは素直に嬉しすぎますよ)。
元通りに組み立てると写真のような天板裏になります。
Photo
ここまでできたら、あとは配線を元通りテープ止めして天板と底板を取り付けなおして完了です。ボタンやレバーが全部生きていて使えるかどうか確認するには、ゲームをやるのもいいですが、PC用のPS2コントローラー変換機を使ってUSBでPCにつないで、コントロールパネルのゲームコントローラーののプロパティで確認すると確実です。

Rap2se01
Rap2se04
換装後の完成写真です。
ファンシーというかキモイというかwww
まぁ、これはこれで。オーソドックスにいくなら赤、青、黄、緑あたりを選ぶのが無難だと思います。
赤(ボタン黒ボディ・スタートスイッチはメインボタンと同配色)なら『エアロシティ』や『ストIIコンパネ』などのカプコンタイアップコンパネの2P側、青(ボタン黒ボディ・スタートスイッチはメインボタンと同配色)なら『エアロシティ』や『ストIIコンパネ』などのカプコンタイアップコンパネの1P側、緑(ボタン同色ボディ・スタートスイッチ類は黄の同色ボディ)なら『アストロシティ』1P側、桃(ボタン同色ボディ・スタートスイッチ類は黄の同色ボディ)なら『アストロシティ』2P側、黄(ボタン同色ボディ)ならナムコ筐体(ナムコ系列店のテーブル筐体や『コンソレット』系)って感じでしょうか?
配色選択は思い入れとお好みでどうぞ。
ボタンは表面から見ただけなら三和の方が作りよさげに感じる人もいるんじゃないでしょうか?
わたしは操作感なんかも含めて、このてっぺんが平らなセイミツボタンの方が馴染みがあっていいんですけどね。
ここらへんはWikiにも書かれていますが、性能云々より好み・馴染みの問題だと思います。
そもそも昔ゲームセンターで遊んでいたり、実際に仕事で交換用パーツに使っていたのは、バーチャ筐体を除いてほとんどセイミツ工業さんのパーツでしたし。
実際にPS2のファンタジーゾーンカルテットワンダーボーイ雷電IIIで使ってみましたよ。
なんていうか…これですよ、これ!
懐かしいというか、デフォよりもぐっとやりやすくなりました。
最近のゲームセンターの新筐体だとほとんど三和レバー&ボタンらしいですが、わたし的には、やっぱりセイミツのレバーとボタンの方がしっくりきます。
こんなことなら買ってすぐに換装しておいてもよかったかも。
…というわけで、RAP2SEの完成です。
ネジの取り外しだけでほとんどできてしまうので、やってみても損のない改造だと思いますよ?
もちろん自己責任で、ですけれど。

で。
余談。
「ホリボタンはダメだ」なんて話をよく聞きますが、なんでなのよ?と気になったので、今回比較写真を撮ってみましたよ。
01
02
赤い方がホリボタン30φ、桃色のが今回買ったセイミツのボタン30φです。
ホリボタンのスイッチですが…これ、スタートボタン用なんかに使われる24φボタンに採用されてるようなスイッチなんですよね。
セイミツの24φの写真は撮ってないのでアレなんですが、そっちについてたスイッチとホリボタンの30φのスイッチは同じでした。
ま、業務使用のスイッチ使ってるってことだから嘘はついてないんだけど…。
そういうことか!と。
こういう肝心なところで手を抜かれてもなぁ…。
※20090723追記訂正…スイッチが悪いような表現になってしまっていたのですみません。スイッチ自体はまったく問題ないものです。セイミツ製の30φコンパクトボタンでも使用されているしっかりしたスイッチです。ホリボタンが悪いのは、キャップとボディのつくりの悪さにあると思われます。ホリボタンはパーツのバリが処理されてなかったりして操作時に引っかかってしまったり、ボディの径が微妙に天板のホールとサイズが合わないため微妙にぐらついたりしてしまうので操作感に悪影響を与えていたりするわけです、追記終わり。…
自社で金型起こしてボタン作った方が安いのかもしれませんが、ニーズを考えたら三和なりセイミツなりから普通にボタンを仕入れて作ってくれなきゃって思いましたよ。
RAPを買うユーザー層なんかの需要はわかってるだろうに、そういう部分はしっかりコストかけて作らなきゃダメだと思うんですけどね。
ぶっちゃけRAPに関してはキットの状態で売った方がいいんじゃないかって思うんですよね。
要は、ほしいのはスティックの筐体と各コンシューマー機につながる基板とコネクターのユニットであって、そこは完成品である必要があるんだけど、レバーとボタンはユーザーが好きに選択して組み立てればいいんじゃないの?ってことです。
で、レバーとボタンは他所で買ってねって形で売ってくれた方がいいんじゃないかなー。
完成品はBTOするけど受注生産でそこそこの金取るよ?ってことにすれば、それでも売れるとは思うんですけどね。
ホリは現在みたいに生産調整云々で在庫無しの状態をずっと続けていて転売屋が横行したりユーザーから不評を買うよりは、受注生産で欲しい人にきっちりと行き渡るような生産方法を考えた方がいいんじゃないかなぁ、と思いました。
RAP3SARAPEXSE、はやいところ再販して欲しいんですけどね。数もちゃんと用意して欲しいですね、転売屋ばかりが買えて使いたいのに正規にホリから買えないなんておかしな話すぎるので…若干高くなっても受注生産にした方がいいんじゃないか?って気はしますけどね。
RAP3SAはレバーとボタンは当然換装しますがRAPEXSEなら換装しなくてもそのまま使えるからとりあえず買っておきたいですし。Xbox360持ってないですけどね(苦笑)。いずれ買うかもということも考えて、欲しいですね。雷電IVはソフトだけ持ってたりするし(苦笑)。

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