コミケで買ってきた
もものさんの
ドラゴンセイバーの本を読んでいて懐かしくなったので、ちょっと思い出した
ドラゴンスピリットシリーズのことでも書き残しておこうかな、と。わりとメジャーなゲームなので他の方もいろいろ書かれてらっしゃるんですが、それらとはまた違った切り口になってるといいなと思いつつ、ただの思い出話として残しておいてもいいかなーとも。
はっきりいってほんとに思い出話程度のことなので、わけわからない方や元のゲームや時代背景をご存じない方はごめんなさいですよ。
まずはやっぱりアーケード版。
原作・ドラゴンスピリットが世に出たのは1987年、
ナムコが誇るシステム基板『システムI(しすてむわん・旧名称をシステム87といいました、これは前に
ホッピングマッピーに始まり
ローリングサンダーや
源平討魔伝や
ワンダーモモなどで使われていたシステム基板であるシステム86の後継機としたかったからだと思われます)』でリリースされた初期のころのソフトだったと記憶しています。ナムコのゲームがすごく面白かったおいしい時期ですね。
当時のアーケードシステム基板としては美麗なグラフィックと音声出力(FM音源+ナムコカスタムPSG+PCM)でしたっけ。結構大きい基板です。今動くかどうかわかりませんが、まだ持ってます。
で。8方向レバーで…というような説明はさておいて。
当時はまだ
ゲーメストが創刊からの年も浅く攻略雑誌の体をなしていて、これの87年の7月から9月号あたりだったかに紹介記事と攻略記事が連続で掲載されていた記憶があります(あやふやです、すみません)。で、その紹介ページと攻略ページをコピーしてホチキスで綴じて、いつでも見られるようにして持ち歩いていたですよ。捨ててないから多分まだ探せばどこかにありそうな気がします。この攻略が秀逸で、各エリアのパターンをほぼ数カットの写真のみで、他は文章ですごくわかりやすく解説されていて、プレーしていてめちゃくちゃ参考にしてました。さすがに最終エリアのパターンだけはエリアマップが掲載されて詳細に解説されていました。
実はクリアしたのは基板を手に入れてからなので、リリースから数年後の話なのですが、というのも、地元では【どらすぴ】が稼動しているお店がほとんどなかったんです。で、近場でプレーしてみたくてもなかなか設置店舗がない。その後に出た
オーダインは近くにあったのでずっとやっていたんですが、【どらすぴ】はリリース当時は実はそんなに設置してあるお店が近所になかったんですよ。
基板購入時のことなんですが、新バージョンが欲しくて通販で取り寄せたら旧バージョンが届いてしまい、これ違いますよ?って基板屋さんに連絡したら「新バージョンのROMを送るからそれまで旧バージョンで遊んでいてください、旧バージョンの部分のROM(プログラムROM2個。キャラクターやグラフィックやサウンドなどは共通なのです)はさしあげます」というので、ずっと旧バージョンで1ヶ月ぐらい集中して遊んでたら、旧バージョン派になっていたという…あとで届いた新バージョンは、やってみたら歯ごたえなさ過ぎで、すぐにしまいこんでしまっていました。気軽に雰囲気だけ楽しむときは新バージョンの方が面白いんですけどね、ラスボスのザウエル戦とかが新バージョンだと緊張感ないので…。
そんなこんなで1ヶ月ずっと基板で旧バージョンやってた関係で、新バージョンとの違いとか、プレーしなくてもアトラクトデモを見るだけで簡単にわかるコツをつかんだり(動作パターンは旧バージョンのまま新バージョンのスピードで自竜が動くのであきらかにおかしい動きになるんですよ)、ソフト的には当時で見ても微妙な部分があって(当時は他のゲームとかも大なり小なりそういうところはありましたけど)、当たり判定だとか表示関係とか音楽とかがちょっとおかしかったり未完成なところもあって「あれ?」ってゲームなんだけど、そういう部分ではなくて、当時の最先端という意味も含めてよく作られていて、いいところも欠点も全部が好きになれましたし、いろんな意味で完成度の高いゲームだというのを実感しました。だから全然プレーしなくなった今でも、お気に入りのゲームは?と聞かれれば、【どらすぴ】があがってくるんですよね。すごく好きなゲームですね。時間と環境さえ揃えられればやりたいんですが、なかなか…残念です。
『ロマンシング・シューティング』というキャッチコピーがついていたんですが、【どらすぴ】をプレーしていて『シューティングというジャンルだけどこれはロールプレイングだ』と思いました。どのゲームにも言えることなんですけどね。ジャンルの便宜上、アクションだとかシューティングということにされていても、こういうストーリーベースの色濃いゲームはロールプレイングって言っていいんじゃないかな?と思ったわけです。今でもこれは間違ってるとは思ってなかったりしますよ。
エンディングでナムコのアーケードゲームの歴史が1作目から【どらすぴ】まで年代順に出るのも面白かったですね。おかげでエンディングがスタッフロール込みで3分くらいあったりして、えらい長いエンディングでしたが、クリア後の感慨もひとしおというものでした。
どうもアーケードリリース時のプロモーションで当時ナムコが発行していたコミュニティ誌『NG』の別冊として、【どらすぴ】の導入部のマンガが掲載されたものが配布されていたそうで、それは持ってないのがすごく残念ですよ。マンガそのものは【どらすぴ】のキャラクターデザイナーでもありグラフィッカーのTATSUYAさんの手によるもので、このあと
ニューマンアスレチックスのキャラなども描かれてるんですよね、あれのシャロンとか人気ありましたよね。で、その【どらすぴ】のマンガなんですが、当時電波新聞社から発行されていたムックで『
ドラゴンスピリットの本』というのがあって、そこにエンディングまでのストーリーがちゃんと描かれたものが掲載されていて、NG別冊を手に入れられなかったわたしとしてはそのムックで読めたのですごくうれしかったですね(細かい部分でいろいろ違うらしいんですが、NG別冊掲載のと詳細に見比べたことがないのでわからないんですよ)。それにムックにはX68000版からですが写真で各エリアの紹介が掲載されていたり、設定資料的にイラストがふんだんに掲載されていて、巻末にはTATSUYAさんのコメントも寄稿されていて、読み応えのある面白い本です。TATSUYAさんの「アニメやゲーム、映画だと作るのにお金がかかるけど、マンガは紙とペンがあれば紙の上で壮大に想像を広げることができるのですごく楽しい」という言葉はすごく印象的でした。また、このムックには【どらすぴ】のストーリーのさらに前の時代にあたる、【どらすぴ】の主人公の先祖の時代の小説が掲載されていて、そこもまた面白いところです。太陽神アーリアの主人公に対する申し訳なさ(自身の力が及ばないため主人公を醜い竜に変身させてまで戦わせてしまったことへの悔い)や、主人公本人の葛藤とかも描かれていて、なかなか読み応えのあるものでした。
そういえばこのゲーム、プレイしててもムック読んだりしても気づくと思うんですが、当時のアニメからちょっと影響受けてるんですよね。おそらくは。雑魚のトポってムササビなんかは多分
マジカルエミからだろうし(本来のトポはモモンガなんですけどね)、ラスボスのザウエルは
機甲界ガリアン・鉄の紋章の邪神兵ほぼそのままだし(ザウエルという名前はガリアンTV本編の登場人物の武人・ランベルの機甲猟兵ザウエルからだと思われるんですけどね)。他にも元ネタがありそうなのがあったような気も…そこらへんも見てみると面白かったりですよ。
音楽CDの『
ナムコ・ビデオゲームグラフティVol.2』も結構売れてたとか…当時はカセットテープなどの時代でしたのでカセット買ったんだけど、そのあとプレーヤー持ってないのにCDも買ったですよ、【どらすぴ】以外の曲も
トイポップと
ブレイザーの基板からの音や
サンダーセプターと
妖怪道中記のアレンジ(サンセプのアレンジがすごくカッコいいんですよこれ)、
ワンダーモモの歌つきアレンジ(これが太鼓の
ワンダーモモーイの元ネタっていうのは有名だったりしますか?)とか、当時のナムコとビクター音産はチャレンジャーだったなと思います。
米光亮さんのアレンジも光ってるですよ(米光亮さんは
イース関連のパーフェクコレクションのアレンジなんかもカッコよいです)。CDは今でも保存しています、すぐには出てこないんですが…(普段はPCに取り込んだのを聴いているので)。ただ、このCD、左右のチャンネルを間違えて録音されていてという話を知ってしまい、ステレオ配線した基板と聴き比べてみると確かに逆になっていたので、自分で基板から全BGMを録音してCDを作ったりしましたよ。もうだいぶ昔に手放したんですが、これのためにTEACの業務用CD-Rレコーダー買ったり(無茶したなぁ…今やるならUSBのサウンドキャプチャかなにかへRCAで入れてPCでやるのがスマートでしょうね、音量編集とかもデジタルでやれるし)。今手元に残っているのはPCに取り込んであるWMAの圧縮音源ですけど…というか、当たり前にしょうがない部分なんですが基板のボリュームがしょぼくてギャングエラー出てるから機会があればちゃんと録音しなおしたいところです…とはいえ、普段聴く分には全然楽しめるんですけどね。CDと聴き比べると確かにCDの方がエフェクトかけてあったり色々調整されているようで聴きやすくなってるんだけど、やっぱり基板からの直接録音はこれはこれでいいなぁと思ったりするんですよね、エリア1の曲が未完成だったりエリア6のループが不完全なところもそのまま全部入れてあるし(というかそのまま入れるしかないわけですけど)、ザウエルを倒した直後のシーンはサウンドテストからだと効果音とアリーシャ姫の台詞を重ねられないというだけの理由でわざわざゲームクリアしたところを録音したりとか、CDを作ったときはもう思いいれたっぷりでしたから。完全にノイズレスでやるっていうなら、今ならPC上で
アレ(内緒)から録音という手法もなくはないと思うんですが、やっぱり実機で録音したのを聴きたいなぁというものですよ(個人的に楽しむ用途で他のゲームではそういう手法で録音して作ってみたCDとかもあります)。
移植版としては、当時では
X68000版と
PCエンジン版、
ファミリーコンピュータ版がリリースされてましたですよ。
このX68000版、一見よくできてるんですが、実はオブジェクトの当たり判定が結構違って、エリア9なんかのシビアなところでアーケードのパターンがそのまま使えなくて悶絶したですよ。ゲーム起動時のCGは楽しいんですけどね、アリーシャ姫の…起動する時間によってはシリアス頭身だったりデフォルメだったりで。音源の関係でFM部分はすごく曲の移植度は高かったんだけど、どうしてもPCMとPSGが残念なできだったなーと思います。画面はすごい綺麗でしたね。特典でタイトルロゴのタペストリーがついてきたという力の入りようで、当時の電波新聞社はがんばってたなぁと思います。
PCエンジン版は本体発売してわりとすぐの時期にリリースされた、PCエンジン初期のタイトルでした。で、
R・TYPEなんかはHuカードの容量の都合で2枚に分けてリリースされたりしてましたが、【どらすぴ】は1枚にアレンジして移植という手法でしたよ。この頃は基板もPCエンジンもともに8ビットマシンだったんですが、システムIは8ビットでも当時はグラフィックに強いといわれていたらしい
MC6809というCPUを2基搭載しているだけのことはあって全然パワーが違うし、ビデオもハードウェアで当たり前に2重スクロールができるものだったので、スクロールを単面でしか持ってないPCエンジンではいろいろアレンジせざるを得ない部分があるんですが、よくできた移植だったと思います。左右スクロールがなくなったり、PCエンジンオリジナルの要素としてスピードアップが追加されたりしてました。エリア5の動く洞窟などはスプライトで処理するという力技を見せ付けてくれて面白かったですよ。プレイ感はアーケードとは結構異なるものだったんだけど、かなり面白くてよくできてました。アーケードのエリア7とエリア8が削られて、エリア9が2エリアに分割されて入ったりなど、いろいろ容量がないなりに工夫もされていましたねー。画面が家庭用なので横長の比率なんだけど、ソフトリセットを繰り返すと縦長の画面比になるといううれしい?おまけも用意されてました。エンディングもこちらは
ナムコット(当時のナムコの家庭用ブランド)ゲームヒストリーということで、ファミコンなど含めてナムコットで出たゲームが【どらすぴ】まで表示されるという粋な移植になっていました。音も移植で相当苦労されたようですが、その甲斐あってかPCエンジンでもアーケードにかなりがんばって似せようとしている音が出てました。アーケードのFMとPCエンジンの波形メモリ音源じゃ結構差があって厳しいところらしいのですが、よくできていたと思います、PCエンジンの【どらすぴ】のCDなんてのも当時はリリースされていたくらいです。そこにはPCエンジンの移植時の苦労話なんかも掲載されてたですよ。ただ、このPCエンジン版、本数作りすぎたらしくて店頭でめちゃくちゃあまってて、PCエンジン末期でも新品が店頭で200円とか100円で売られていたのはちょっと悲しかったですね…さすがに缶ジュース並みの値段なので【どらすぴ】布教用に買って配ったり(苦笑)。それと【どらすぴ】や妖怪道中記、ワンダーモモなどはわりとアレンジ移植だったんですが(わたしはどれも好きですよ)、それが叩かれたかどうかは知らないんですけど、ナムコはのちのPCエンジンの移植ではやたら再現性にこだわってみたりという移植路線に変更していた気がします。オーダインや源平討魔伝や
スプラッターハウスは見た目やプレイフィールもかなりアーケードに近づけようという試みがみられますし(ただ単に元のアーケードの基板の性能とゲーム内容的にできるかできないか…だけの問題ではない気がします、源平なんかはPCエンジンで三重スクロールとかやってのけてますし)。
ファミリーコンピュータ版はハードスペックがPCエンジン以上にアーケードと差がありすぎるので大幅にアレンジされた移植になってましたよ。でも【どらすぴ】のエッセンスはしっかりと受け継いでいて面白いゲームです。オリジナル要素がかなり入ってるから、たとえばある程度法則はあるようですがエリアクリア時に各エリア担当の巫女が今風に言うなら萌えイラストつきで出てきてライフ回復してくれたりとかの特典がついてたり(エリア5のユニコ萌えw)。エリアごとに巫女がいるという設定は実はアーケードの頃からあるものなんですが(『ドラゴンスピリットの本』の過去編の小説に記載があります)、ゲームにちゃんと登場するのはこのファミコン版が初めてです。そう、その演出のためか、エリアクリアごとにストーリーがテキストで挿入されるようになっていて、もちろん飛ばせるんだけど、これもなかなか読むと面白いものです。ストーリー自体がアーケードの続編というスタイルをとっていて(この頃のナムコはときどきこういう移植スタイルをとってましたよね、スプラッターハウスとか)、まず前作にあたるアーケードの最終エリアでラスボスであるザウエルと対峙するところから始まるのが新鮮でした。で、ザウエルを倒したか倒せないかで、エリア数が少なくてストーリーもギャグ仕立てで簡単なゴールドドラゴンモードで始まるか、シリアスなストーリーでエリアもフルで駆け抜けるブルードラゴンで始まるか…という感じで。パワーアップもオリジナルのものがいくつか増えていたり…エリア進行の構成はアーケードと同じなんだけど、ハード的に再現が難しすぎるからかなりアレンジされていて、それでもアーケードのニュアンスは結構残されていて工夫してるなぁという印象です。どのエリアも語りだすときりがないくらい色々練ってあって面白いんですが、特にエリア5の動く洞窟やエリア6の高速スクロール、エリア8の暗転するシーンやエリア9の迷宮はすごいです、アーケードの移植にとどまらない新作を作ってるんだという意気込みを感じさせるできですよ。音もかなりがんばっていて、ファミコンだけどしっかり【どらすぴ】してます。ラスボスのガルーダも工夫されていて、序盤ちょこっと
フェリオスのデュポンのイージーモード時やハードでの本番前を思わせるような攻撃のあとで本性を発揮、これがそこそこ強かったですよ、コツをつかむまでは結構苦労させられます。エンディングもなかなかよかったです、賛否ありますけれど…セレクトボタンを連打で救い出した妹のスカートが、とか…ゴールドドラゴンモードのエンディングが、当時ゲーメストなどでイラストを描かれていた海軟風さんのイラストのパクリだったとか(わたしも当時、元イラストの掲載されたものを持ってたので、クリアしたときに「これ、どっかで見たような…いいんかなぁ?」と思ったら、海軟風さんご本人がその後の同人誌で「パクられた」「ナムコにプライドはないのか?」って困惑してた記事を書かれてましたよ)。とはいえゲームとしてもソフトとしても結構よくできてて面白いので、中古屋でもし見かけたらお手軽【どらすぴ】として手にとってみていただけるといいなぁと思います。
続編のドラゴンセイバーについても、ちょっと触れておきます。
アーケードが出たときはもうシステムII(しすてむつー。システムIの後継基板でさらにでかいです、オブジェクトと背景1面分の拡大・縮小・回転をハードウェアでこなせる、リリース当時では画期的でハイスペックな基板でした…音源もFM8音にナムコのカスタムPCMでステレオで24音だったか32音鳴らせる当時ではもう贅沢な仕様の音源でした)というシステム基板の末期のソフトで、ナムコも続編モノを連発しだしたからヤバくない?みたいな話も飛び交ってた時期でした。ただ、【どらすぴ】の続編ということで期待も高かったですよ、その分リリースされたあとの反応も色々でしたけれど…グラフィックに【どらすぴ】ほどの気合が感じられないというのはときどきいわれてたですね、部分的には【どらすぴ】のファミコン版の方ががんばってるとか。確かにそういう部分はあるかなとも思いますが(タイルパターンの配置とかドット絵的にアーケードの【どらすぴ】ほどの気合とセンスが感じられないとはときどき言われてました)、これはこれで結構綺麗なつくりになってるので、今見ると全然おkです。グラデーションの使い方などはよくなってますし。曲も新しい世界観にマッチしたいい曲でシステムIIを活かしたすごい音で鳴ってましたし、簡単な隠しコマンドで【どらすぴ】のアレンジ曲でもゲームプレイできるというのも話題を呼んでましたね。こっそり入れたつもりだったらしいですが、リリース当日にばれちゃってましたっけw よくネタにされますがミス時のドラゴンの絶叫も話題になってたような。それと忘れちゃいけないのが二人同時プレーに変更されたこと、ソフトでの自動連射と溜め撃ちが新要素として追加されたこと(自動連射は実際遅すぎて使い物にならなかったので手で連射するか、連射装置を付加してるお店もありました)、パワーアップが首が増えるだけじゃなくステージにあわせたドラゴンタイプが用意されていて、それを使いこなすと結構楽に進めるようになっていたことなんかが面白いです。ただ、当時
グラディウスIIIのアーケード版などがリリースされてシューティングが高難度化していた時期で、ナムコも何を勘違いしたのかプレーヤーは難しい方が喜ぶだろうと、ドラゴンセイバーは出荷時設定がライフ1だったという凶悪な仕様でリリースされていたんですよね。スコア集計されていたようなお店はともかくとして、だいたいの設置店では変更してライフ3くらいで運用していたようですが(上限4まで設定可能で、そういうお店ももちろんありました)、はっきりいってライフ1だと無理ゲーでしたすみません(わたしがヘタなだけなんですが)。特にノーミスもしくはノーミスに近い状態でエリア9あたりまで行くと、雑魚の蝙蝠がまとめて2WAYの撃ち返しになって全部避けきるのはまず無理!ってゲームになっちゃってたので…スパークドラゴンやスチールドラゴンで溜め撃ちを放つと弾が雨のように降ってきてかなり無理な状態になっちゃってましたし。道中も結構厳しいし、ラスボスのカオスもなかなか倒しづらいボスでした…が、倒したあとには、結構意味深でいいエンディングが待ってます。新曲がまたいいんです。【どらすぴ】モードでプレーすると、【どらすぴ】よりあとのナムコのアーケードゲームヒストリーを見られるというおまけつきでした。ストーリーやキャラクターは当時から話題になっていた環境問題なども取り入れた
ちょっと説教くさいエコロジーな内容でしたね、キャラの設定もなかなかカッコよくて…【どらすぴ】ファンからしてみると、ドラゴンに変身するにはラフィエル家に伝わる宝珠と伝説の剣じゃなきゃいけなかった気がするのになんでシリアは日本刀ぽいので変身できてるの?とかはありましたが、そこはアーリア神のお力添えによるものということで解決ですよ。なんだかんだ言いつつどっぷりはまってました。ゲーム的には【どらすぴ】よりも高難度化しているせいか、最後までやってる人はわたしのまわりではあまりいなかったんですが、それでもシューティングの中ではそれほど難しい方ではないとは言われてたりします(といっても簡単にクリアできるゲームではないんですけれどね)。一応これも基板持ってるんですが、サウンドテストでの【どらすぴ】モードの曲の聴き方が結局いまだにわかりません…ドラゴンセイバーの場合は【どらすぴ】とちがってCDがちゃんとしてるから別に構わないんですけどね。ま、【どらすぴ】も言われなければ気がつかないことではあるんですが、気になっちゃうと基板直接録音で聞きたいと思っちゃいますよね?なりませんか?
ドラゴンセイバーは当時の移植はPCエンジンのみでした。
移植のできは、かなり無茶したねぇ…というのが正直なところ。Huカードの容量が大きくなったので【どらすぴ】のときのようにエリアを削ったりはしてないし、エリアの仕掛け自体や敵配置もできるだけアーケードに近づけようというのは見えるんですが、さすがにシステムIIとPCエンジンではハードスペックに差がありすぎたようで。グラフィックはがんばって似せようとしてるのでぱっと見だまされそうな感じですが、プレイフィールは爽快感とは別物で、ひたすら苦行。ヘタするとコツをつかむまではアーケードよりきついです。まず連射がまったく効かないんですよね、ソフト連射が相変わらず遅いので手で連射したら弾詰まり起こして余計に遅い…どうやらソフト連射に任せるのがこの移植版をうまく進めるコツだと気付かないとドはまりするような感じでした。そして、その連射が効かないため遅いオート連射に任せるせいでアーケード以上にがちがちのパターンゲームなので、ほとんどミスが許されないところがきつかった気がします。慣れれば結構簡単になったような気もするんですが、今やれといわれたら間違いなくクリアできないゲームですよ。曲は音の部分も含めて結構がんばって作られていたので好きだったりします。【どらすぴ】のときに搭載されていたソフトリセットを繰り返せば出る縦画面モードもちゃんとあって、でき自体はがんばってはいるんですが、いかんせんシューティングとしての爽快感とは程遠いゲームになっちゃってたのが惜しいです。でも、基板を買えるようになるまでは家で遊べるドラゴンセイバーはこれだけだったので、結構必死になって意地でもクリアしてやる!ってがんばってたですよ。このころはPCエンジンFANとマルカツPCエンジンの雑誌の付録の攻略本がかなり役立ちました…というか、もうわらにもすがりたい気分で。とはいえ結局はパターンを覚えるしかないので、もう死んではやりなおしての繰り返しを延々やってましたよ。アーケード版にあったフレキシブルさがほとんどないので、本当にガチガチでパターンを煮詰めてました。
…と、こんな感じで当時は【どらすぴ】を楽しんでいたわけです。今でも基板から録音したサントラはよく聴きます。お気に入りの曲はコンテニューカウントの曲ですよ、これを聴いているとなんだか和みます。懐かしく古きよき時代のFM音源の曲だなぁ、って。この曲だけ延々リピートかけて聴いてることがときどきあります(苦笑)。
なにせ1987年のゲームなので今では置いてあるお店もなかなかというかほとんど無いと思いますし、移植版も中古屋さんでもし見つかればといった感じですが、もし機会があれば、古いゲームですけどプレーしてみていただけるといいなぁと思います。
まぁ、PSPのナムコミュージアムVol.2に収録されていたりはするんですけどね。あれはそこそこ出来がいいので。プレイステーションのナムコミュージアムのは、似せてるようでこれも微妙に違うところが気になってあまりやってません、【どらすぴ】もドラゴンセイバーも。エリアごとにロードが入るのがダメな感じだった気がします。ドラゴンセイバーはそこそこ出来はいいらしいですが…。それとプレイステーション2のナムコゲームの詰め合わせ(アーケードヒットとかいうタイトルだったと思います)の【どらすぴ】は、はっきり言って地雷なのでダメです、あれはひどかった…見た目は似てるけど…あれならPSPで本体は3000番を買ってTVにつないで遊んでみてください、という感じです。もしくはPCで
アレ(内緒です)使って遊ぶとかですね、昔は再現度が微妙でしたが最近のではPCのハードパワーはそこそこ必要ですけれど【どらすぴ】もドラゴンセイバーもぱっと見問題ないレベルで動いているのでなかなかいいですので、自己責任でいろいろ出来る方はお試しいただいてもいいかと思いますよ。
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