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2008年10月16日 (木)

AH-D7000ファーストインプレッション(遅刻組)

遅ればせながらわたしもようやくAH-D7000を受け取りました。
昨晩帰宅してからいろいろ落ち着いたのでようやく聴いてみてるのですが、まだ購入直後でこなれてない&専門的な紹介はきっちり書かれているレビュアーの方がいるので、わたしは素人が素人なりに聴いてみた感想などを書いてみたいと思います。
まだ手元にあったCDをちょこちょことっかえひっかえして聴いてるような感じなのですが(環境は例によってD-NE920iHA-1 V2-1です)、AH-D2000/AH-D5000とは一線を画する別格のものですよ?
いい意味ですごくモニタライクな鳴りのヘッドホンです。ソースに忠実にあろうとする真面目な性格が芯に一本通っていて、エッジが効いていてソリッドでスピード感も十分にあって応答性が非常に高く制動もぴしっと決まる実に気持ちいい鳴りを聴かせてくれます。
D5000のウォームでリッチな響きや低音とは違い、D7000の低音はあくまでソースにあるものを引き出してそれを忠実に伝えるべく鳴らしきる、そしてそれは低音だけではなく中域から高音まですべてにそういう意志を感じます。ある種の冷徹さすらひしひしと感じるので、このヘッドホンはただものではないです。音全体が引き締まって緊張感が漂っているので、これまでのDENON機がわりとまったりヘッドホンなどといわれることもあったとは思いますが、そういうものとはまったく対極に位置すること、そしてそれでも音場や装着感のよさなどでDENONらしさはしっかりキープしているところがもう凄いというか恐ろしいです。
バランスもいずれかの音域に偏ったり強調があったりということはなく極めてフラット。
そこまでかっちりしていつつも、ふとしたところで心地よい響きや余韻も感じさせてくれるところもあるから、ツンデレ…ではなく、素直クールというか。味付けや個性といったものは封じてとにかくソースに記録されているものを鳴らしきろうとするものすごい生真面目さを感じます。
この価格帯の他のヘッドホンは、わたしは試聴程度しかしたことがないので語れるほどではないんだけれど、その数少ない試聴でも各社各モデル得手不得手があって個性的なヘッドホンが多いなと思っていてそれはそれでいいんですが、D7000の場合はそういったものは極力排除してストレートすぎるほどに音源に込められた音と意図を伝えようという意志があると思いました。
だからときどき感じる響きや余韻がすごく貴重で、基本的には味付けはせずソースのすべてをしっかり鳴らして止めて再現しようとする、いうなれば再生装置としてはあたりまえのことをあたりまえにきちっとやろうと追求しているヘッドホンなんだと思います。そういうの大好きです。もうたまりません。
ヘッドホンを個性で使い分けるという趣味もそれはそれで楽しいわけですが、こういう鮮烈な生真面目さをもったヘッドホンは貴重だと思います。
おそらくこのヘッドホン、他のヘッドホンのように向き不向きというのがなくて、本当の意味でオールジャンルそつなくこなせる高いレベルの実力を持ってるんじゃないかと思います。それが聴き手の好みに合うかどうかはさておいて演出や強調はまるでしないヘッドホンなので、ある意味ではこういうものを作るのはすごく難しいんじゃないでしょうか。
ちなみにゆったりとしたBGM的なものからハイスピードな曲まで手当たり次第に手近なCDを片っ端から聴いてみてるんですが、本当にどれを聴いても「あれ?」と思うことがないんですよ。ストレスなく気持ちよく聴ける。表現的には本当に冷静にソースを追っているんだろうけどそれだけではない心地いい響きもちゃんとあって、なおかつ音場もDENONらしい空間をしっかり持ってる。広さに関してはD5000のように広く浮かび上がるように感じるというよりは、そこそこの距離感で各パートの配置が明確な輪郭を持って鳴ってる、というような印象です。ですが響きそのものはやっぱり広くて、というわけで音が遠いわけではないんですよね。
こういったバランス感覚の整ったものだと、ともすれば主張や個性がないとかいわれてしまう危険性もはらんでいるわけですが、D7000の場合はこの糞真面目なキャラそのものが強烈な個性なんだと思います。
いわゆるひとつの終着点、それがD7000じゃないかなと思いました。
待った甲斐がありましたよ、それに価格も定価は確かにかなりおいそれとは手を出せない設定ですが、わたしが購入する前後あたりからもがんがん下がり続けているので、これ8万円台割ったら間違いなく買いの一品だと思いますよ?
D5000のときも結構思い切って手を出した気がするし、それはそれで満足していた部分もあるんですが、D7000を聴いてしまうと「ここまでできるんだ、すごいな」という部分がわかってしまったので、正直これ以上を求めるとしたらどんなものが出てくるのか想像つかないです。そして使い分けでスパイラルにはまるようなことはナンセンスと思うならD7000にしておけばまず間違いはないんじゃないか、そんな気さえしてしまいます。使い分けの収集用の一本としても他では得がたいキャラだと思うので持っておいて損はないんではないでしょうか。

…と、ほとんど一晩しか聴いてない状態であまりあてにならないんじゃないか?とは思いますが、一応わたしの印象としてはこんな感じで、もうべた褒めです。D7000についてはいくつかレビューもあがっていますし、音質面や専門的な解釈はおそらくそういった方々のレビューの方が詳しいかと思うのですが、今回の印象はあえてそれらを一旦クリアにして先入観のない状態で書いてみました。だからたぶん「それは違うんじゃないの?」って部分も多々あるとは思いますが、それはそれでご容赦願いますのですよ?
なんだかんだで結局一晩ずっと聴いてましたが、ずっと浸っていたい音です。装着感もD2000/D5000共通の自然でつけていて全然疲れないので着けっぱなしでも気にならないからなおさらいつまでも聴いていたい気分になってしまうという…D7000、恐ろしい子!(苦笑)
D5000もあの価格帯ではかなりいいものだと思うんですが(密閉なのに音場めっさ広いとかリッチでウォームでちょい緩めな響きだけど基本はノンジャンルなんでもこなせるという点で)、D7000はさすがに実売レベルでほぼ倍にしてきただけあって半端じゃない仕上がりです。バーンインでどう化けるかも楽しみなんですが、無理にバーンインしなくてもこのまま素直に使い続けてみたいななんて思ってしまってもいたり…悩ましいですよ?
買ってよかったかといえば、まちがいなく当たりです。

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コメント

D7000、購入、おめ。
いやー、ものすごい褒めっぷりですね。
誰かが書いたDT990のレビューみたいだww
一つの終着点というのも、Dシリーズコンプしている釘町さんが言うと説得力がありますね。
しかし、これだけ褒めるのを見ると、やっぱり欲しくなるなぁ。
まあ、SR-71Aを買ってしまったから、さすがにしばらくは手が出ないですね。

投稿: benot | 2008年10月16日 (木) 15時27分

benoitさん
どもです。D7000、欠点らしい欠点がみあたらないんです。ひいき過ぎるかもw
D5000を超えていてまさにシリーズの頂点という貫禄があります。
こうなると確かに他社のこのクラス以上のヘッドホンとじっくり聴き比べては?というのももちろんなのですが、とてもじゃないけど買えません、無理です(涙)。
edition9とかにも興味はあるんですけど、どこかからお借りしてじっくり聴けるとうれしいですがそんな夢のような話はないですよね。
DENONのD系はほしすぎてたまらなかったから揃えられて満足してますが(D1000と501&301のシルバー買ってないじゃんって他から突っ込まれましたがさすがに勘弁してくださいw)、ちょっと興味あるっていうだけでぽんとD7000クラス以上の機種は買えないですよね。
なんというか、でもDENONのを買うなら、いけるならいきなりD7000選べば後悔しないと思います。ナンバリングどおりに良くなってますので。

投稿: 釘町阿梨 | 2008年10月17日 (金) 08時55分

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