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こちらに商業版を購入したよってエントリーをあげてるので、商業版についてはそちらをどうぞ。
先日友人宅へ集まった時に「そういえば萌えるヘッドホン読本の商業版っていつ出るんだっけ?」って話になって、わたしは同人版をすでに買っていたのですっかりわすれてたんだけど、調べてみたら4月のイベントで商業版について正式に発表されたとのことで、商業化おめでとうございますな感じ。
萌えるヘッドホン読本とは何ぞや?ってのは、
ここをどうぞ。タイトルは『新・萌えるヘッドホン読本』…って、新明解ナム語辞典とか新元祖天才馬鹿本とかですか?(だから歳がばれるってwww)
というのはさておき。どんな本かというと、いわゆる萌えブームに乗っかった萌えイラストのついたヘッドホンレビュー本です。ミもフタもない言い方ですが。他に何かいいようはないかと思ったけど実際そういう本だしうわ何をすくぁwせdrftgyふじこlp;@
すんませんw
本書は同人誌として昨年11月に即売会といくつかの同人ショップで頒布されました。頒布時の価格は1500円。で、わたしは諸事情あってどちらも行けなくて買い損ねて、サークルのホームページを見たら在庫のみ冬コミで再頒布して、再販そのものは行わないってことだったので、冬コミじゃ競争率高過ぎで手に入らないだろうしと半ばあきらめ気味で残念に思ってたんだよね。
が。12月8日に秋葉原のとあるオーディオショップで少数だけど在庫の再頒布を行うって急遽お知らせが掲載されたので、そこで朝一で一番乗りで手に入れました。当日は開店3時間前に店舗前の公園にいたんだけど、だいたい開店1時間前くらいになったころになんとなくそれっぽい人がぼちぼち集まり始めて、開店10分前くらいになると『やっぱりこの人たちも再頒布狙いだったのかー』って感じでちょっとした列ができてました。こういうプチイベントの空気は好きですねー、やっぱり同人誌は即売会やイベントで手に入れるのが楽しいよね、店頭委託や通販でしか同人誌買わないとか即売会行ったことないって人は絶対に損してるよってのはさておいて。
この本、わりと早く完売したことと再版しないという発表も相まってなのか早々にプレ値がついて幻・伝説化したっぽいところがあって(こういう煽りは本当は大っ嫌いなんですが)、わたしがオクで見た最高値は3万円近くまで行ってたのがありましたねー。上がれば上がるもんだねーっていうか、そういう意味でも適正な価格で手に入るようになるはずの商業化での再販は、手に入れ損ねて待っていた人にとっては朗報だね。
内容はさすがに萌えブームに乗っかっただけの…じゃああんまりなんで触れておくと、イラストそのものは、ヘッドホンが好きで描いてるんだなーってイラストが結構あって好感持てました。同人だから好きでやってて当然ではあるんですが、単純に『無機物のヘッドホンをかわいいおにゃのこがつけていてギャップ萌え~』ってだけのイラストに終わってなくて、ちゃんと実機のディティールも描いているのがいい感じです。とにかく好きで集まってやってるというのが伝わってくる本なんだけど、商業化で心配なのはその部分だったりします。追加イラストレーターもすごいんだけど、聞こえよくいっておくと今旬の人とかよく引っ張ってきたなぁみたいな、プロだからクオリティは大丈夫かもしれないけど同人版の熱みたいなのもちゃんとあるといいなってことで。
レビューはさすがにその筋の方が書いているので、わりとわかりやすくてどの機種も基本的にほめ倒しです。同人誌ゆえに辛辣なレビューとかもあっていいんじゃないかと思うんだけど、それはこの本のコンセプトじゃないらしい(太鼓持ちって意味とは違って基本的に全機種前向きに紹介するという方向性は好感持てます)ってのと、メーカー各社の協力があるからそりゃ書けないこともありそうだというか、そんなところです。ターゲットがなんというかそういう層向けなのでオーディオ誌的な難解な言い回しとかはあまりなくて、わかりやすさについてはさすがプロというか、プロのライターならこうでなくっちゃ、という読み物に仕上がっています。自分の好みの音がわかっているなら、この本をガイドにヘッドホンを買うのも悪くないですね。基本どの機種もほめ倒しだから、はじめてヘッドホンを選ぶって人にはちょっと向かない気もします。そういう人はたくさん試聴をしたり、ライブの音を体感したり、まずは手頃な機種からいろいろ買ってみるのがいいかと。本やウェブサイトの記事も参考にはなるけれど、好みのものだから結局最後は自分の感性を信じられなきゃ話にならないですよ。本やサイトの紹介のままに買って満足して面白いジャンルの機器じゃないしね、オーディオやビジュアル機器って。
脱線しました、スマソ。内容的にはしっかりした本だと思います。同人版が頒布されたときに話題になったのもわかるなーって感じですね。
商業版は6月25日に白夜書房から1890円でリリースされるようです。白夜書房というと『魔法のルージュ りっぷ☆すてぃっく』なんかを思い出すんだけどなぁ(こら)。※これのアニメは結構面白かったけどDVD化はされないだろうなぁ、80年代OVAのある意味カオスってて楽しかったところだね☆w
追加としてイラストレーターと機種がいくつか新たに加えられるってことなので、同人版に収録されてなかったATH-ESW9とかKH-K1000なんかが収録されるといいなー、と、これはこれで楽しみに待ってます。川井憲次のインタビューとかも入るらしいので(何のインタビュー?なぜ川井憲次さん?00で旬だけどレイバーや美夕も好きですよ?ってところにも興味津々)、どんな内容になるか楽しみです。
この本をきっかけにヘッドホンをはじめとしてオーディオを楽しむ人が増えるといいですねー。ポータブルオーディオの付属イヤホンだけで音楽聴いてるとかなんてもったいない限りですよー。まぁ、一過性の萌えブームの一種で速攻で消費されて終わるってこともありそうだけど、そうならないといいなー。イラスト目当てや”同人版が幻になった”っていう話題性だけで食いついてきたような人にとって、ヘッドホンの実機や音質なんてどうでもよくてってのはわかってはいるんですが(苦笑)。
何はともあれ商業化おめでとうございます。同人版を買えなくて待ってた方も、ようやくもうすぐで手に入るよってことで、よかったですねー。
ここからは実機の話。イヤホンはE5cとかE500なんかを使ってるんだけど(10proも一時期使ってたけど音が電子音っぽい?響きで合わなかったのでオクで手放しました…300時間くらいは使って素性は悪くないと思ったけど、あの音には馴染めなかった)、イヤホンはヘッドホンよりコスト高なので、結局ヘッドホンへシフトしました。ときどきイヤホンも使ってますけど。
ヘッドホンは主に
MDR-CD900STで聴いてます。すごい聞きやすい音で、どこかが変に強調されたり味付けされることもない、すごくいいヘッドホン。モニタ用という用途ゆえ、実に素直なんですね。いい意味でバカ正直、こういう音は大好きです。というかモニタ機好き(スピーカーも
4312M使ってましたし…さすがに一般家庭に4312MkIIは置けませんから)。で、その分再生する音源や機器の良し悪しがもろに出ます。これもなかなか面白いです。イヤホンならE5cでも似たような体験はできますねー。MDR-CD900STは価格も15000円程度で手に入るのでわりとおすすめ。コストパフォーマンスが高くて音ももちろんいいので、ある意味貴重な機種。というかこれでまともに聞ける音は、他のヘッドホンでもちゃんと楽しめます。CDとかを聴くにしても、新しく買った機器の音を楽しむにしても、まずこれで聴いておけば、わりと話が通りやすいって利点も。ただしこの製品、業務用で一般向けではないためか、保証期間という軟弱な救済措置は一切用意されてございません。いつ壊れても有償修理。パッケージも簡素で、白のボール紙の箱に、特にこれといった包装のされてない本機がぽそっと入ってるのと、故障時は有償修理となる旨の注意書きのぺら紙が1枚入ってるだけで、説明書とかいうのは一切ありません。とはいえ頑丈なのでめったに壊れないのもいいところ。いい機種です。聴き疲れするとか音楽のリスニングには向かないという人もいますが、そんなことないです。わりと長時間、ずっと聴いていても疲れません。DVDとかBlu-rayなんかの映像視聴にももってもってこいというか、マルチユースですねー。どっちかというと後述するATH-ESW9のが長時間聞くにはつらいです、低音とかが重くて(それはそれでいい機種なんだけどね)。
ついで
ATH-ESW9、これポータブル向けとはいえ、かなりいい音出ます。個人的には高音が刺さるくらいにきつすぎるATH-W1000よりマイルドなので好み。マイルドとはいえ解像度が低いわけじゃないです。オーテク機らしからぬ、高音に寄りすぎ”ではない”バランスのいい音が魅力的で惚れこんで買ってしまいました。ちっこいわりによく響く、広がりのある音を楽しませてくれます。が。低音が若干重い目に演出されてる感じで、長時間聞くにはちょっとつらいかもしれない。ある程度の慣れはありますけど。再生機器側のイコライザとかで何とかなるのかもしれないけど、そういう出音をいじる使い方は好きじゃない(機器の性格や録音されたものをそのまま受け取りたい)ので試してません。つかイコライザって作り手の意図したものを変えてしまうような気がして使いたくない性格なので…(SupremeEXとかの音質補間はそれとは別って割り切って積極的に使うけど)。装着感そのものは長時間つけていても疲れません。で、これもわりかしマルチに使えます。ジャンルは選ばない感じ。価格が高めなので手軽に買う機種ってわけにはいかないですが、ポータブル機器で使うにはそれ向けに作られている機種なので取り回しもいいしおすすめです。
以前使ってたのとか番外で。
ATH-W1000はそこそこ良かったですが、あまりに高音がきついので手放しました。音楽鑑賞専用で、しかも高音強調された音が趣味に合ってる人向けですね。DVDとかの視聴にはまず向かなかった。高音が耳に刺さって痛い。これをきらびやかで鮮明ととるなら当たりのヘッドホンかもしれません。オークションで3万即決くらいで出したら落札者にはえらい喜ばれましたw
HD650なんかも一時期使ってました。知人が買って聞かせてくれて、そのときはエージングが全然だから自分で買って聞き直してみようってことで買ったんだけど、結果無駄だったなーと。基本的に低音寄りの緩い音で、クラシックのオーケストラならいいけれど、いまどきの曲には向かないです。音そのものも布地がかかったようなぼやけてくもった音だし、スピードやドライヴ感もあまりないですね。そのわりには高かった。開放的な広がりを狙ってるんだろうけど、なんか作為的な音で好きになれなかった。それなら普通にスピーカーで聞いた方がもっといい音で楽しめるし、ヘッドホンなら他にいい音の機種があるし、って感じで。某ホームページでは”有名だから叩かれるけどいいものはいい””こもるけどそれでダメ出しするのはどうか”的なことが書かれてましたが、この価格でこの音はないよ、いまどき他でもっといい音の機種はあるんだし、有名だからじゃなくてちゃんと理由があってのことなんだと思ったですよ。てなわけでこの機種は中古屋へドナドナされました。
そんなこんなで次に狙ってるのは
AH-D5000なんだけどね。これ試聴してきた感じだととっても素直かつ豊かな響きで楽しませてくれるいいヘッドホンだと思いました。変な強調やこもりもないし。しっかり価格分の価値があるヘッドホンじゃないかなぁ、付き合い方によってはそれ以上に楽しませてくれるかも。
これの他にKENWOODの
KH-K1000も気になってます。そのうちお気に入りの曲を入れたHD60GD9EC持って丸の内へ聴きに行こうと思っています。DAPでもわりと信頼してるメーカーだし楽しみです。
※ここに書かれたことはあくまで個人的感想だから、それは違う!って思う人も噛み付かないで自分の感性を信じてね。
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